2011年9月12日月曜日

新人モニターが次にやること:プロトコルを完璧に覚える

捨て猫「今年入社してきた新人モニターもようやく、モニター任命試験も終わり、合格した人たちが、正式に治験プロジェクトに配属されたね。」

りんご姫「ところで、その新人たちは、次は何をしたらいいの?」

捨て猫「うん。とりあえず、GCPは覚えたし、治験の流れも、座学で習った、と。」

りんご姫「外勤同行のOJTも5回やって、治験の現場の雰囲気も分かったところだね。」

捨て猫「じゃ、次にやるべきことは次の5つだ。」


●1)正式に配属されたプロジェクトのプロトコルを覚える。治験責任医師等に完璧に説明できる。その治験に関するどんな質問にも答えられるようにする。


●2)その治験の現状を把握する。治験は予定どおり進んでいるのか。課題はあるのか。課題に対して、どんな解決策があるのか把握する。


●3)1日も早く、モニターとして独り立ちできるようにする。そのためにはSDVを1人でもできるようになる。


●4)治験事務局等からのGCPに関連する質問に答えられるようになる。GCPで明確に記載されていない、グレーゾーンの質問にも答えられるようになる。


●5)どんなタイプの医師に対しても、治験の促進を交渉できるようになる。


りんご姫「なるほど。結構、難しいところがあるな。」

捨て猫「例えば、『●1)正式に配属されたプロジェクトのプロトコルを覚える』だけど、まずは、全文、丸暗記できるほど、読み込むことが必要だ。」

りんご姫「丸暗記って、どの程度なの?」

捨て猫「その治験の選択基準、除外基準はそらで言える。併用禁止薬、併用禁止治療法を言える。プライマリーエンドポイントの評価基準が言える。もし、特定の重要な有害事象が規定されているなら、それを言える。」

りんご姫「なるほどね。確かに、このあたりは、基本だね。時々、クライテリアを言えないモニターもいるからな・・・・・・・。」

捨て猫「プロトコルに記載されていることを覚えておくだけでは駄目だね。」

りんご姫「どういうこと?」

捨て猫「たとえば、選択基準の設定根拠が言える。プロトコルでは明確に規定されていない、言葉の定義、やって欲しいこと、実際にやって欲しいところ、なんかも把握しておく。」

りんご姫「そうだね。治験責任医師等にプロトコルに対して質問された時に、何でも答えられるようになる必要があるね。」

捨て猫「だから、プロトコルやCRFに対するQ&Aが作られることが多いけれど、そのQ&Aも全部、覚えておく必要がある。」

りんご姫「うんうん。それはSDVにも関連するしね。」

捨て猫「こう考えてくると、1人前のモニターになるには、まだまだやることがたくさんあるよ。」

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