2011年12月16日金曜日

新薬開発の優先順位はスッタモンダ(1)

(フィクションです。)

あんころ「今日は開発品の進捗状況と今後の方針を決めます。」

ゆ「今、当社で開発しているのは次の5プロダクツです。」


●HORAI-0101(更年期障害:フェーズ3の最中)

●HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)

●HORAI-Z23(人工インスリン:フェーズ2の最中)

●HORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)

●HORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)



へい太郎「HORAI-0101の現状は、先週紹介したとおりです。」

おきょう「Z社に追いつけるかどうか。予算はギリギリです。」

薬作り職人「HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)の現状は?」

アブラハム「健康ボランティアでの反復投与まで終了。剤型はゼリータイプ。抗レトロウイルス薬(ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬)とプロテアーゼ阻害薬の2種類を配合した薬です。
性交後にゼリーを膣内又は肛門内に挿入するタイプです。」(フィクションです。)

ペイン「4月に終わったフェーズ1の結果はどうだったの?」

ZOO(ズー) 「膣内あるいは肛門内に80%が残り、残りの20%が血中に吸収されました。」

さりさり「副作用としては局所的には膣の灼熱感、掻痒感、全身的にはめまい、立ちくらみでした。いずれも軽度から中等度でした。」

吉野川 みなみ「フェーズ2以降の予定は?」

ken2「10月から15施設で150人を対象とした前期第2相試験を開始予定ですが、予算的に厳しい状況です。」

トモチカ「担当者も今のところ3人しか割り当てられていません。」

のの「会社の方針としては、HORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)が最優先のAAAクラスです。次にHORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)をAA+クラスとしています。」

かき氷「HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)の当社での優先順位のクラスは?」

澤田「HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)はAAクラスです。」

てぃん「プライオリティとしては3番目ということね。」




フクちゃん「0505の抗HIV薬をクラスAAAにすべきだと思うわ。」

ピース「他社の抗HIV薬の開発状況は?」

あんみ2「当社と同じく性交時の感染予防薬は2社が先行しています。」

徳大寺道子「どちらも、現在、フェーズ3まで進んでいます。」

ガンバスター「それぞれの特徴は?」

むっちー「B社の抗HIV薬もC社のものも錠剤タイプで、性交後に膣又は肛門に挿入します。今までの試験の成績では70%以上の確率でHIVの感染を防げます。」(フィクションです。)

いっちー 「B社の抗HIV薬もC社のものも逆転写酵素阻害剤2剤とプロテアーゼ阻害剤1剤の配合剤です。」

ぶりぶりお「当社の抗HIV薬は逆転写酵素阻害剤2剤とプロテアーゼ阻害剤2剤の配合です。」

しゅうわ「いずれも、治療薬としてよりも予防薬としての効果が期待されています。」

ぺんぺん「先行しているB社とC社のものですが、どちらも、たぶん、年内にはフェーズ3が終了予定で、来年早々、3月頃には申請されるものと予想されています。」

みっちーK「ふむ。随分、先行されているんだね。」




かずさ2号「当社の抗HIV薬のNDA( New Drug Application :製造販売承認申請)はいつの予定?」

さら「再来年の後半です。2011年の11月頃ね。」

フロリス「当社の抗HIV薬の特徴は?」

黒丸「耐性菌の発生が少ないこと。それと先行2社の薬は効果が70%以上で予防または疾患の進行を抑制させると予想されていますが、当社の薬は80%以上になるだろうという予想です。」

ちゃちゃ「HORAI-0505をクラスAAAにレベル上げする根拠は?」

ヨネヤマ「効果が若干、いいということと、耐性菌の発生が少ないということ。」

ハレ~「それだけでは、レベル上げは難しい。」

BECK「レベルを上げるとしてもフェーズ2の結果を見てからだね。」

ぽちりん「それでは遅すぎます。前期第2相から、予算と人員の倍増をお願いします。もし、そうなれば年内に前期第2相を終えることができ、さらにそこでレベルを上げてもらえば、来年の8月くらいにはNDAできます。」

MT「もし、現状のプライオリティでは、再来年の11月頃に終了です。」

カッコ亀井「でも、HORAI-0505のポジションとしては、B社とC社の薬が効かなくなった時の後継品というものでしょ?」

ぷか「いや、B社やC社よりも先行できれば、ファーストラインで使えると思う。」

JOYママ「それはHORAI-0505のフェーズ3の結果を見ないと分からないのよね?」

十条「まぁ、そうだけど。」







オチケン「優先順位付けというのは、他の製品との相対的なものだから、今、HORAI-0505よりも優先順位が高いHORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)とHORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)の比較が重要だと思う。」

るみ子の酒「最優先のHORAI-AST03(抗喘息薬)は譲れないと思うわ。うまくいけば、来年の中頃には申請できます。2011年6月です。アメリカでも同時期です。」

社長秘書「長時間作用性吸入β2刺激薬と吸入ステロイド薬を配合したものです。」(フィクションです。)

金ネックレス付き大黒「D社が既に販売している吸入型の後継的な抗喘息薬です。」

くりこ「抗HIVのHORAI-0505とHORAI-AST03のどちらが臨床現場で期待されているの?」

スナフキン「それはもちろん、HORAI-AST03の喘息薬です。」

こさめ「何故?」

ルパン三「喘息は、全世界的に人々の健康上の重大な問題となっています。WHO(世界保健機関)は、「全世界での喘息患者数は増加傾向にあり、罹患者は1億~1億5000万人にのぼる」と推定しています。また、西ヨーロッパ全体では、喘息患者数がこの10年間で倍増しています。さらに、喘息死は全世界で年間約18万人に達しており、喘息による経済的損失は、結核とHIV/AIDSによる損失とを合計した値を上回ると推定されています。

ルーシー「世界の患者数 約3億人(2004年) よ。」

デーさん「AIDSは、2006年、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が世界のエイズ患者数を発表しました。国連合同エイズ計画の発表によるとHIVに感染した合計人数は約3950万人です。エイズによって死亡した人数は1年間で約290万人になっています。」

しまうま「規模としては喘息のほうが市場があります。それにHORAI-AST03(抗喘息薬)はもうすぐNDAできます。2011年6月です。」

プリンセス・オーロラ「HORAI-AST03(抗喘息薬)の最優先は譲れないわね。」

kaizer11「しかし、世界的なインパクトとしては、HORAI-0505(抗HIV薬)のほうが、期待されています。」

震電 「当社は抗ウイルス薬としては新参者だ。プロモーションも苦戦が強いられると思う。」

ふじおねえ「効果が期待できるので、プロモーションなんていらないと思う。プロモーション無しでも売れるわよ。」

ブライアン成田「HORAI-0505(抗HIV薬)は、現在、いくらで製造できるの?」

よっきゅん「たぶん、1個8万円~5万円かな。HORAI-AST03(抗喘息薬)は?」

メタルナイト「HORAI-AST03(抗喘息薬)は、1回使用量に換算すると500円くらいだ。」

秘密研究員「利益率と市場規模だけで考えるならば、文句なしでHORAI-AST03(抗喘息薬)だと思う。」

それ行けドンドン「OK。トッププライオリティはHORAI-AST03(抗喘息薬)で、決定。あとは、HORAI-RA05(リウマチ薬)との比較だね。」










ピクミン「HORAI-RA05(リウマチ薬)のNDAの予定は?」

くも「2年後の前半を予定しています。2012年の6月までには日本で申請できます。」

ひで「HORAI-0505(抗HIV薬)は、2011年の11月頃。」

翡翠「でもHORAI-RA05(リウマチ薬)は海外でも開発を進めていて、アメリカでは2012年の1月頃にはできます。」

やなか爺「HORAI-0505(抗HIV薬)のアメリカでのNDAはいつ?」

ゆみぴー「HORAI-0505(抗HIV薬)のアメリカでの申請は日本とほぼ同じ2011年の10月を予定しています。」

やまちゃん「リウマチの市場は?」

なつき「関節リウマチの患者数は全世界では500万人を数えます。多くが22~55歳の方々で、指や足、手首に障害が現れます。関節障害は発症後2年以内に現れることが多く、関節痛、疲労、関節の腫脹や損傷により労働能力が低下します。多くの研究より、関節リウマチ患者では、就業機会の減少や、職場での生産性が低下することが明らかにされています。

みたらし大福「了解。では、HORAI-0505(抗HIV薬)のプライオリティをAA+に上げ、HORAI-RA05(リウマチ薬)をAAに下げます。」



織姫「じゃ、ここまでをまとめます。」

●HORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)・・・優先順位AAA、日本での申請:2011年6月、アメリカでの申請:2011年の6月

●HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)・・・優先順位AA+、日本での申請:2011年11月、アメリカでの申請:2011年の11月。

●HORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)・・・優先順位AA、日本での申請:2012年6月、アメリカでの申請:2012年の1月



ヨコタテ「今あがった課題としてはHORAI-0505(抗HIV薬)の製造費です。現状では、1個8万円~5万円ですが、これを1個1万円以内で製造できるよう、製剤開発してください。」

薬師寺「了解。タッタッタッタ、火のもと、よ~~~し!」


のん「じゃ、来週はHORAI-Z23(人工インスリン:フェーズ2の最中)とHORAI-0101(更年期障害:フェーズ3の最中)について検討します。」

ぼつ「デーモン部長、いいですか?」

デーモン部長「あいよ。」

パピヨン750「それ、何ですか?」

デーモン部長「あ、これ?これは白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)配合ブルマンコーヒー」

港野陽子「へ~~~!!」

デーモン部長「本品9.0g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス5.0gを含有する。

日局セッコウ………15.0g
日局ニンジン………1.5g
日局チモ……………5.0g   
コウベイ………8.0g
日局カンゾウ………2.0g

これにブラジル産ブルーマウンテン5gを加え、ドリップしたんだな。」

みかん「『セッコウ』って『石膏(硫酸カルシウム)』ですよね?」

デーモン部長「うん。そのセッコウがね、ブルマンに奥深い風味を加えてくれて、この世のモノとも思えない味を醸し出してくれるんだな。」

ゆーり「なるほどね。」


● 知母(チモ)・・・・・・ユリ科ハナスゲの根茎を乾燥したもの。中国東北部・華北に自生する。成分としてはチモサポニン、キサントン配合体のマグニフェリンなどを含む。

●粳米(コウベイ)・・・・・・イネOryza sativa L.(イネ科Gramineae)の種子で、脱穀して精白しない玄米。でんぷん、デキストリン(dextrin)、ビタミン(vitamin B1)、oryzabran A~Dなど。

●甘草(カンゾウ)・・・『甘草の芽のとびとびのひとならび』(高野素十)

★白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)
    ↓
http://www.tsumura.co.jp/password/m_square/products/tempu/pdf/034.pdf


1-1

2011年9月12日月曜日

喫煙室で人事、喫煙室でタスクフォース(10)

ピクミン「今はどこでも、社内は禁煙で、別に『喫煙コーナー』を設けているよね。その喫煙コーナーが意外と役立つんだよね。」

くも「そうそう。例えば、その喫煙コーナーには、臨床開発部のほかに、薬事部とか、マーケティング部、営業部、前臨床部などが集まってくるので、垣根を超えた情報が集まったりする。」

ひで「雑談から始まって、『そう言えばさ、タイムスケジュールのタスクフォースが立ち上がるんで、きみ、やらない?』なんていう話になったりする。」

翡翠「ホーライ製薬では『給湯室』 でも情報交換をやっていたわね。」

●ホーライ製薬では『給湯室』→  http://6009.teacup.com/horai_japan/bbs

やなか爺「ゲストブックでも 『二日酔いの薬』っていうコンセプトをルーシーさんが言い出して、その後、みんなでよってたかって、二日酔いの薬のプロトコルがあっという間にできて、さらに、英語版まで、社内の人で作ったわな。」

●『二日酔いの薬のプロトコル』→ http://horaiseiyaku.web.fc2.com/protcol_futsukayoi.htm

ゆみぴー「リアルの会社でも、喫煙コーナーだけでなく、ノンスモーカーのために、非公式の情報交換用に(という理由だけではないけれど)『リフレッシュコーナー』を設けているところも多いわよ。」

やまちゃん「ナレッジマネジメントで言うと、まだ言葉になっていないノウハウのような『暗黙知』があって、その『暗黙知』が言葉(形式知)になる場としての喫煙コーナー的な所が必要です。」
    
●ナレッジマネジメント → http://home.att.ne.jp/sea/tkn/Issues/Issue-KM.htm

なつき「その形式知を共有化するための場でもあるんじゃない?」

みたらし大福「新しいアイデア創出の場にもなるしね。」

織姫「社内に観葉植物なんかを置いて緑を増やしたり、フランクな雑誌があったり、コーヒーコーナーがあったり、熱帯魚が泳いだりしている(カニのいる会社もある)職場がいいわ。」

ヨコタテ「社内を移動するのに、ローラースケートを使ってもいいし、キックボードで走り回ってもOK、なんていう会社もある。」

薬師寺「ペットの持ち込み可、っていうところもあるぞ。」

のん「一人ひとりの机をパーティションで区切ったり、逆にコモンスペースがあって、毎日、座る位置が変わったり、とか、工夫しているところもあるわね。私はパーティションがいいけれど。」

ぼつ「会社によっては『情報』だけが会社の生産物、という会社もあるから、どれだけ、従業員のアイデアを出させるか、必死の会社だってあるわけですね。」

●アイデアマンのつくり方

パピヨン750「だから、『アイデアマンのつくり方』という本まであるんでしょうね~~~!
」         ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484021021/horaihonoyomu-22

港野陽子「例えばアイデアマン・メーカーに絶対に不可欠なことは、部下に、自分自身のことを(実際はどうあれ)、高く評価させること。何故、これが不可欠なのか。理由は3つあるのよ。」

▼1)能力の有無より「自分はできる」と思っているかどうかが成否を決める。

▼2)自分を実際より高く評価すると(最初は勘違いでも、そのうちに)、人は実際より「できる」人間に変わる。

▼3)部下を変えることができるのは、上司であるあなた自身しかない。

みかん「そりゃ、面白い、という気持ちが最優先の職場を創りましょうよ。」

ゆーり「楽しい職場とは」
   ↓
http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2009/20090330/10170/10180/

トトロ「仕事だから楽しくやろうよ。」

まひな「患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)向上も大切だけど、まずは、私たちのQOLを上げましょう。」

ヨ-イチ「そののち、仕事の成果もついてくる。」

フラワー「仲間意識があって協力しあえて、自信を持って積極的に、主体的に仕事の取り組む雰囲気があって、同僚の仲がいい組織ね。」

まきろん「いがみあっている組織では息をすることさえ、控えめだ・・・・。」

Atsu-4「確か、ホーライ製薬の『社訓』がこんなものだった。」

●ホーライ製薬の社訓
    ↓
『仕事と遊びを区別してはいけない。それから、仕事と遊びを区別してはいけないということを、一瞬たりとも深刻に考えてはいけない。』

百年の孤独「さ、楽しみましょう!」

デーモン部長「じゃ、まず『ケツメイシ入りブラジル』で、出し切って、落ち着こう。」

ホーライ「出し切ってって・・・・・。」

●ケツメイシ
  ↓
http://health.goo.ne.jp/column/woman/kotoba/0008.html

■■■ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ■■■
             ↓
ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

機嫌よくする。人材を育成する(11)

■会社に残って欲しい人、辞めて欲しい人 (参考図書:「感情の整理」が上手い人下手な人―感情コントロールで自分が変わる [単行本] 和田 秀樹 (著)
        ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860811801/horaihonoyomu-22

■機嫌良く行こうぜ、スカッとさ

かぐや姫「今週のテーマは『機嫌良く行こうぜ、スカッとさ』です。」

カルシファー「ふつう、みんな機嫌が良くない?」

博多小町「う~~ん、いつもそうとは限らないかな・・・・・・。」

さくら「特に、会社や組織の中でいつも機嫌よくいるのは、ちょっとしたもんだと思うわよ。」

小桑院「超多忙のときとか、深夜残業が続いたり、デッドラインが近くなってきたり、嫌いな人と一緒に仕事をするとか・・・・・・。」

●機嫌の良い人のメリットは?


バカボン「じゃ、組織の中で『機嫌の良い人』でいることのメリットは?」

有馬街道「話しかけやすいので、情報が集まりやすい。」

べのした「周囲に好かれるので、他の人の協力も得やすいので、仕事が早い。」

捨て猫「健康にもいい。」

りんご姫「周囲を明るくするので、組織が活性化するわ。」


●不機嫌の人のデメリットは?


モニ太郎「今度は、組織の中で『機嫌の悪い人』がいることのデメリットは?」

パチョレック池上「組織の雰囲気が悪くなる。そのために優秀な人材が去っていく。」

チビ姫「血圧が高くなったり、胃潰瘍になる。」

なつきさんのお嬢さん「誰も話かけないので、情報がやってこない。」

りら「だから、仕事が遅くなる。」

通りすがりのお方「周囲の雰囲気もトゲトゲしくなる。」

おかめ「会社を辞めてほしい・・・・・・。」

●感情をコントロールするには

アーリータイムズ「感情の豊かな人は不機嫌になりにくいよね。」

かりん「いつも気むずかしい顔をして、他人の批判や悪口ばかり言い、かといって自分にも自信を持てないのが不機嫌な人たちだ。」

アロウ「不機嫌になった時、その原因を考えてみましょう。たとえば会話をしていて「この人が自慢ばかりしているので、自分は嫉妬しているんだな。」というように。」

ムーミン「まず自分の感情を瞬間的に立ち止まって見つめるレッスンを始めましょう。これは少しも難しいことではありません。」

ゆうこ「毎日の生活の中のさまざまな場面で、いま自分がどんな感情状態にいるかを自問するだけでいいのです。」

Binobin「そういった習慣をつけること(これが大切)で、自分のいらだちや不機嫌の原因もわかってきます。悪感情の原因が分かれば、余分なストレスをため込まないですむはずです。」

あんころ「『感情の整理』」の上手な人は自分の悪感情(怒りやうらみ、嫉妬など)を素直に認める人でもあります。」

ゆ「その嫉妬やうらみをあっさりと認めることができれば、「気をつけなくちゃ」という気持ちになります。」



●「これができれば、私も捨てたものじゃない」と考えよう

へい太郎「多くの悪感情は自己愛が満たされれば消えてしまいます。」

おきょう「周りの人に認められ、共感され、かつ自分に自信を持ってしまえば嫉妬もうらみも、ネタミもウソのように消えます。」

薬作り職人「機嫌のいい人は、小さなことでもそれをやり遂げたときに、自分を褒めることができます。」

アブラハム「あるいは何か目標を立てたときにも、「これができれば私も捨てたものじゃない」と考えて励ますことができるのです。」

ペイン「たとえば、1時間という限られた時間で一定量の仕事を片付けたときに、機嫌のいい人は最初に自分を励まします。」

ZOO(ズー)「そして終わったときには「できた、やったぞ」と考え、それが時間オーバーしたときにでも、「これができれば私も捨てたものじゃないぞ」と考えるのです。」

さりさり「これで一区切りがつきます。次の仕事や作業にも明るい気持ちで取りかかることができるのです。」


●心のゴミはため込まないうちに掃除しよう

吉野川 みなみ「私たちの心はある限界を過ぎると修復が難しいほどゆがんだり、悪感情に凝り固まったりしてしまいます。」

ken2「そのまま放置してしまうと悲観的な要素だけがどんどんとふくらみ、不眠や食欲不振といった体の症状まで表れてきます。」

トモチカ「心の掃除をする場合にもチェックポイントがあります。「こういう感情や考えに取り付かれたときには、ちょっと掃除が必要だな」というポイントです。」

のの「心のゴミは自分でも気がつかないうちにたまってしまいます。それでも、事前の知識として「こうなったら要注意」という状態を知っておけば、大きなゆがみやかたよった反応パターンに陥らずにすみます。それによって感情生活も安定してくるのです。」

■■■ そこでまず、下に2つのチェックポイントを並べてみます。 ■■■

(1) ただの「思い込み」が「確信」になってしまい、聞く耳を持たない状態になっていないか

(2)白か黒かの「二分割思考」になっていないか


●忘れ上手になる

かき氷「実際、感情コントロールの上手な人は「忘れ上手」な人でもあります。」

澤田「腹の立つことがあってもすぐに忘れる。他人の言葉に傷つけられてもすぐに忘れる。誰かをうらやましく思う瞬間はあっても、これまたすぐに忘れてしまう。悪感情が芽生えることはあっても、それが心に長くたまらないのですから、感情生活はいつも快活です。」

てぃん「まず、私たちが嫌なことを忘れるのはどんな場合でしょうか? いちばん多いのは、好きな人と会っているときでしょう。 気の置けない友人とおしゃべりしているとき、愛する人と一緒にいるとき、尊敬する人に誉められり、信頼されたりしていると感じるとき・・・・・・。 そういうときは、さっきまで心に重くのしかかっていた嫌な出来事がどこかに飛んでしまっていたり、取るに足りない感情のように思えたりしてきます。」

フクちゃん「自分が好きなものや夢中になれるものに心奪われているときでしょう。登山や釣り、映画や音楽といった無心になって過ごせる趣味や遊びの世界も、いやなことを忘れさせてくれます。」

●考えても及ばないことなら「もうやめた」でもよい

ピース「忘れ上手な人は、ものごとをきちんと考える人です。これはちょっと矛盾しているように感じるかもしれませんが、私が言いたいのは「忘れっぽい人」ではなく、「忘れ上手な人」です。」

あんみ2「不安や悩みと向き合ったときには、まずその原因となっているものごとについて徹底的に考えることが大事なのです。その部分をおろそかにしたまま、悪い想像だけをふくらませると、いくら忘れようとしてもまたすぐに思い出してしまいます。」

フクちゃん「悪感情にとらわれているときには、一度、自分の思考パターンについて思い直してみてください。」

ホーライ「僕の好きな口癖は、森山良子の『まぁ、いっか』とビートたけしの『なかったことにしよう!』と、バカボンのパパの『それでいいのだ!』だ。」

デーモン部長「それでうつ病にもならず、自殺しなくてすむなら、それでいいのだ! さて、コーヒーでも。本日のコーヒーは『加味帰脾湯錠入りキリマンジャロ』だ。」

加味帰脾湯錠
  ↓
http://www.wakansen.com/prod/item07.htm


■■■ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ■■■
             ↓
ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

組織力を鍛える(12)

■「組織力」をあげる (参考図書:「組織力を高める」古田 興司 (著), 平井 孝志 (著) 東洋経済新聞社)         ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492531904/horaihonoyomu-22


■■ なぜ、組織力が必要なのか

徳大寺道子「どうして、わざわざ組織力が必要だと言うわけ?」

ガンバスター「私たちが新薬を開発するためには、組織の力が必要でしょ?」

むっちー「会社という組織であったり、依頼者と実施医療機関、治験責任医師等という組織とか。」

いっちー「一日でも早く薬を患者に届けるためには、企業や官民の枠を超えて、組織の力を最強にしないといけないしね。」 ぶりぶりお「ひとりではできないことでも、組織力があれば、やれないこともない。」

しゅうわ「組織力があってこそ、初めてできることもある。」

ぺんぺん「たとえば、新薬を10年で開発するとかね。」


■■ 組織力って何?

mippo_u「ところで、順番は逆になるけれど、その組織力って、どんなの?」

みっちーK「ここで言う組織力というのは『業務遂行能力』と『戦略能力』のふたつのことです。」

●業務遂行能力=業務や物事を着実に実行していく力 ⇒ 現場に染み付いたDNAそのものであり、どうしてもアウトソージングできないもの。 ⇒ 結果を出すうえで必要となる卓越した現場の実践力。 ⇒ 現場の実践力は、それぞれの組織によってやり方も文化も異なり、その差が企業の優劣となって大きな差をもたらすことになる。


● 戦略能力=外部環境の変化に適応していく力(組織の適応力) ⇒  戦略=資源(ひと、もの、かね)配分とその運用の方針 ⇒ 限られた資源を有効活用するためには、その配分の仕方と使い方が、外部環境、顧客の目から見て理にかなったものでなくてはならない ⇒ 策定された戦略は顧客の視点で再度評価されるべきものである


かずさ2号「そもそも、組織によって同じような戦略が設定され、同じようなオペレーションのやり方をしていても、組織によって業績に大きな差が出てしまうことがある。」

さら「うん、それはやはり、組織の力、すなわち「組織力」に差があるからじゃないのかな。」

●●● 考えてみよう ●●●

・ なぜ「組織力」の差が生まれるのか

・ どのようにしたら「組織力」を高めることができるのか

・ その中で、ビジネスパーソンとしての資質をどう高め、どう発揮していくのか


■■ 【強い組織と弱い組織の分かれ目】

フロリス「それじゃさ、強い組織と弱い組織の違いはどこから生まれてくるの?」

黒丸「組織は人の集まりだからさ。「遂行能力」も「戦略能力」も結局のところ、その担い手は、その組織に属する人に他ならないだ。」

ちゃちゃ「つまり、『遂行能力』と『戦略能力』、その掛け算である「組織力」を左右するのも、最終的にはやはり人なのよ。」

ヨネヤマ「組織力」の差は、その組織に属する一人ひとりの小さな行動様式の違いから生まれる。全体にとっては小さく見える個々人のレベルでの差異が組織全体で積みあがっていくことにより、根本的な「組織力」の差となって現れてくる。」

ハレ~「優れた人が組織内に存在し、彼ら/彼女らがお互いに連携をとりながら組織をリードしていけるかどうかが「組織力」の分かれ目となってしまう。」

BECK「繰り返すけれど、結局、最後は 人(ひと)  なんだ。」

ぽちりん「でも、その『ひと』の力を十分に引き出せるかどうかは、組織の文化や仕組みや考え方によるんじゃないのかな。」

MT「その組織の中でも、とても重要な役割を演じるのが『リーダー』だ。」

カッコ亀井「どうして?」

ぷか「メンバーの力を最も引き出せる立場にいるのがリーダーよ。」

JOYママ「リーダーに求められるものは「やり遂げること」と「人を育てること」です。」

十条「そのためになにより注意しなければならないのは、自分自身が成長し、魅力あるリーダーであり続けることが大事だ。」

オチケン「魅力倍増のためには、自分磨きだね。


■■■ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ■■■
             ↓
ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

自信を持とう!(13)

(参考図書:「自信の法則」ジェリー・ミンチントン (著), 東洋経済新聞社)
        ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887594925/horaihonoyomu-22

るみ子の酒「モニターになって半年もすると、『僕(私)、モニターをやっていく自信がありません』と言ってくる人がいる。」

社長秘書「モニターだけでなく、どんな職種にしても、自信がなくなる、ということはありえるよね。」

金ネックレス付き大黒「新人、中堅、ベテランという階層も問わずに、自信がない、という人がいるな。」

くりこ「自信がなくなると、仕事に不安が生まれ、ミスも増えてくる。自信喪失がひどくなると、専門医にみてもらわないといけなくなることもあるのよ。」

スナフキン「特にモニターは社内の人間だけでなく、治験実施医療機関のスタッフの人や治験責任医師などという社外の人ともうまくやらないとダメなので、自信がなくなると、とたんにコミュニケーションが悪くなる。」

こさめ「逆に自信がある人は、信頼感が生まれてくるわ。」

ルパン三世「自信過剰はいけないけれど、もともと、日本人は自分を卑下することが美徳と考えられたりするので、不当に自分に自信がない、という傾向にある。」

ルーシー「自分に長所があることはわかっていても、それ以上に短所があることを痛感している人もいるでしょ。」


●自信が無くなったら、どうすればいい?

デーさん「私たちは決して、完璧にはなれない。完璧な小説が無いように、ね。」

しまうま「たとえばモニターとして完璧でなくてもいいし、そんな必要もない。あるがままの自分を受け入れればいい。」

プリンセス・オーロラ「変えたい部分は誰にもあるものよ。でも、それも自分の一部なのだから受け入れる必要がある。」

kaizer11「時には好ましくない行動をすることもあるけれど、だからと言ってダメな人間というわけではない。それはむしろ正常な人間である証しなのだ。」

震電「ここにもっとも重要な事実があります。それは、自分の好ましくない部分を受け入れて初めて変化を起こすことができるということ。」

ふじおねえ「自分を受け入れるために変わる必要はないわ。変わるためには、まず、自分を受け入れることが必要ね。」

翡翠「完璧でなければならないという思い込みを捨てましょう。まず、あるがままの自分を受け入れることが大切だからさ。」


●自分の価値を信じる


ブライアン成田「私たちは、それぞれ、自分の信念を持っている。幸せな人生を送るのに役立つ有益な信念もあれば、不幸な人生の原因になる有害な信念もある。」

よっきゅん「そうそう。例えば、自分は人間として価値が無い、という信念を持っている人も、意外と多いらしい。」

メタルナイト「日本の企業は、『減点主義』のところが多いので、それを意識させられるのも影響しているかも。」

秘密研究員「そうね。『得点主義』のほうが、人間は育つのにね。」

それ行けドンドン「誉めて、誉めて、誉めまくると、調子に乗って、自分の得意技を極めて、スーパーモニターになる人もいる。」

ピクミン「誰にだって、価値がある。たとえ、モニターとしてうまくいかなかったとしても、人間の価値が下がるわけではない、ことを忘れないでおこう。」

くも「誰かから、自分の価値を貶める発言があっても、気にしない、気にしない。」

ひで「誰でも、全ての人は、最高の人生を送る価値のある人間なのだ。モニターであっても、モニターでなくっても。」



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ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

部下のやる気を2倍にする(14)

■部下のやる気を2倍にする(10月3日) (参考図書「部下のやる気を2倍にする法」:和田秀樹ら ダイヤモンド社)
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翡翠「最近、どうも部下にやる気が感じられないのよ。」

やなか爺「部下のモチベーションを引き出したいがうまくいかないことが多いよ。・・・・・・と悩んでいるマネジャーは多いはずだ。」

ゆみぴー「それは、上司の「一生懸命頑張れば業績は上がる」といった単純な動機づけが部下のやる気を引き出すどころか、むしろ「今はそんな時代ではない」と逆に部下をしらけさせていることもあるわね。」

やまちゃん「部下にしてみれば、右肩上がりの時代に育ったマネジャーのやり方が通用するとは思っていないし。」

なつき「では、どうしたら部下のやる気を引き出せるの?」

みたらし大福「そもそも、人はどんな時に「やる気」を感じるのだろうか?」

以下のような場合だ。

●顧客から感謝された時

●チャレンジングな目標を達成した時

●チームワークを感じながら自分の役割を全うした時

●おもしろい仕事をしている時

●高い評価をさらた時 ・・・・・・など等。


織姫「これらをひとことでキーワード化すると「効力感」ということになるんじゃない。」

ヨコタテ「これは、「無力感」の対義語で、自分の仕事がここに貢献できたとか、このプロジェクトでこの役割を担ったと実感することを意味している。」

薬師寺「逆に、「やる気を失う」時は、どんな時だろう?」 意外と多いのが「上司」との関連だ。 たとえば・・・・・・ ●上司がメンバーに対する関心がない ●責任を押し付けてくる(責任をとらない。逃げる。) ●方針を出さない ●決めつけてくる ●否定的な言動が多い ●手柄を横取りする ●指示が細かすぎる ・・・・・・など等だ。


のん「このような外的・内的環境変化のなかで、何をマネジメントすればいいの?」

ぼつ「それは「業績のマネジメントとともに、部下の『モチベーション』をマネジメントする」ことだ。」

●「モチベーションマネジメントは次の3要素でできてい 1)マネジメント動機 2)メンバーへの関心 3)コミュニケーションの技術 この3要素がメンバーの共感と信頼を生み出す。


パピヨン750「マネジメント動機」とは、要はマネジャーが何を大切にして、何を目的にマネジメントしたいと思っているかということ。」

港野陽子「最近の企業のDNAといった議論や企業風土の話は、この部分に色濃く反映される。」

みかん「つぎに「メンバーへの関心」だけど、メンバーはどんな時に喜怒哀楽を示すかに関心をよせる、ということね。」

ゆーり「また、メンバーそれぞれの「すべきこと」「やりたいこと」「できること」の三点にも関心を持とう。この三点が交わっているところで、人は最も力を発揮する。」

トトロ「最後に「コミュニケーションの技術」だが、具体的には、コミュニケーションのテーマと様式の組み合わせだ。」

まひな「ここでキーファクターとなるのは、人によってやる気を出すポイントが異なっているということ。」

ヨ-イチ「たとえば、誉めたほうがやる気が出る人と、叱ったほうがやる気が出る人がいるということだ。」

フラワー「そのコミュニケーション場面のTPOを使い分けるか否かで、効果が全く異なってくるのよ。」

まきろん「さて、『モチベーション・マネジメント』の具体的な内容だけど、まず、大きく分けて3つに分かれる。」

●●●●●  モチベーション・マネジメントの柱  ●●●●●

1)希望の法則 これは、「上手くやれそうだ」「頑張れば何とかなりそうだ」という希望があるかどうかだ。 どんなに頑張っても達成できない目標ではモチベーションが上がらない。 まずは、「頑張れば何とかなりそうだ」ぐらいの目標を部下に与えよう。

2)充実の法則 これは、「やっていて面白い」「この仕事をすれば自分が成長する」「会社からも他のグループからも期待されている」などのように仕事が充実しているかどうかだ。 部下に「期待しているよう」と常に声をかける。 成長が実感できそうな目標を部下に与えよう。

3)関係の法則 これは、メンバー全員同士の関係で、「信頼されている」「信頼している」「この人と仕事をすれば大丈夫だ」と思わせることだ。 意志決定よりどころをはっきりと示したり、不合理な不安を解消させる。「自分は評価されている」と思わせる。 これらをチームワークの中で発揮していこう。

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●




Atsu-4「治験においても、ただ「たくさんの被験者を登録してもらおう」とか「できる限り、はやく治験を終わらせよう」と漠然とした目標を与えても、部下は不安になるだけだ。」

百年の孤独「このような場合、例えば「6か月で300人の被験者を登録してもらおう」とか「キーオープンは来年の3月だから、1月までにSDVを終了して、CRFを固定しよう」というように具体的に目標を与えることで部下の不安が減り、モチベーションが上がる。」

かぐや姫「目標も「頑張れば何とかなりそうだ」と分かれば、メンバーもやる気が出てくるわ。」

カルシファー「リーダーは目標値という数字を管理するだけでなく、メンバーの気持ちをもっともっと考えていかなければいけない。それがリーダーの役割だ。」

博多小町「少なくとも部下を不幸にしないマネジメントを目指していきましょう。」

さくら「『どこで働いているか』よりも『誰の下で働いているか』が重要だという言葉もあるしね。」

小桑院「リーダーは一度、考えてみよう。私は、メンバーの幸せを考えているだろうか?と。」



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組織でリーダーシップを発揮する方法(15)

■初めてのリーダーシップ(10月10日) (参考図書「はじめてのリーダーシップ 」山口 真一 (著)
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●まずは「率先垂範」

バカボン「今日は新たにチームリーダーになった方への研修です。」

有馬街道「リーダーにとって、最も大切なのは何でしょうか?」

べのした「率先垂範です。」

捨て猫「ですね。」

りんご姫「新しいスキルを身につけ、より強力なリーダーシップを発揮するには、より困難な課題、いまの自分のベストよりも高い目標の仕事への挑戦が必要です。」

モニ太郎「この挑戦は、自らが率先して積極的に行うことが重要です。そうでなければ、チームメンバーはついてきません。」

パチョレック池上「高い目標を設定し、そこまでの道筋をメンバーに提示する。ビジョンの提示だね。」

チビ姫「メンバーにゴールまでの流れを具体的にイメージさせつつ、同時に率先して行動・実践して範を示していきましょう。」




●部下に考えさせる



なつきさんのお嬢さん「部下から出された質問(例えば、治験登録促進など)に、解決の方向性を示し、具体策を考えさせるスキルは、リーダーとしてたいへん重要です。」

りら「その具体的なポイントは、まず、達成すべき目標をステップに分解し、やるべきことを個々に描き出させます。さらに、その具体策、それも戦略や戦術ではなく、行動レベルではどうするのかを考えられるようにヒントを出すことです。」

通りすがりのお方「部下に考えさせるのですね。自らが考える習慣をつけさせようという意図があるわけね。」

おかめ「さらに、部下が問題解決のために積極的に動きだすには、目標達成意識、つまりモチベーションを高めることが大切です。」

アーリータイムズ「そのためには、ときには、自分が同時並行して実践してく、いわゆるプレイングマネジャーを演じることも必要です。」

かりん「部下の1、2歩前を行くことで具体的な成功事例を伝え、部下の意識を高揚させてモチベーションを高める。それが率先垂範のリーダーシップです。」


■■■■■  目標設定と方針、課題の違い  ■■■■■

▼目標・・・・・・達成を目指して努力すべき事柄

▼方針・・・・・・目標達成にむけての行動指針

▼課題・・・・・・目標達成に向けての解決すべき問題点


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



●実行スピードと集中力がキメ手

アロウ「どのように優れた施策でも、それが自分にとって目新しいものだと、なかなか積極的にはなれないものです。」


ムーミン「部下はみな、そのようなジレンマを持っているものだわ。」

ゆうこ「部下はリーダーの行動を見て意欲をもっても、それが自分の行動にはならないというわけだ。」

Binobin「このようなとき、重要なことは『取組みのスピードを速める』ということです。」

あんころ「つまり、リーダー自身が目標をどんどん前倒しにして攻めていく。すると部下も『あそこまでできるんだ!』と、勢いにのって実践してくるはずです。」

ゆ「リーダーが本気でなければ、部下も本気になれず、リーダーが本気なら部下も本気になる。」

へい太郎「治験期間が長引くと、間延びしてしまい、停滞することもあります。そんな時は『短期集中』で、メンバーの意欲を高めましょう。」

おきょう「例えば、今週はSDV強化週間だ。みんなで5症例のSDVを実施しよう! とかね。」

薬作り職人「計画を前倒しでやる、というのは、緊張感がでる。いつもいつも、だと疲れるので、ときどき、このキャンペーンを実施するというのがポイントだ。」

●「本当に問題なのは何か」を考えよう


アブラハム「ビジネスのうえで、もっともリーダーシップが問われるのは、問題を解決しなければならない局面です。」

ペイン「まず重要なのは、あらゆる問題解決の局面で『問題とは何か』をきちんととらえることです。」

ZOO(ズー)「普段の会話の中には、様々な問題が登場します。でも、その全てが解決に取り組むべき問題ではありません。」

さりさり「リーダーはこれらの中から、優先順位が高く、しかも目標と現状とのギャップがあり、解決すべき事柄を見つけ出す必要があるのです。」

吉野川みなみ「それは思っているよりも結構、難しい。」

ken2「治験の登録数が目標の何%マイナスなら、手をうつか、とかね。」

トモチカ「通常、治験では問題が山積みになるので、そこから重要なものをピックアップするということね。」

のの「重要かつ緊急の問題を特定し、その問題解決ステップをメンバーに提示する。そして、速やかに問題解決に向かう行動を起こす、起こさせる。」


●やりがいのある仕事で部下を育てよう

かき氷「部下が成長しない原因のひとつに、同じような仕事、簡単にできる仕事を与え続ける、ということがあります。」

澤田「マンネリがやる気の喪失につながるのです。そのために、仕事上の刺激を与えるのはリーダーとして大事なことです。」

てぃん「やりがいのある仕事とは『能力の限界に挑戦できる仕事』です。」

フクちゃん「このとき大切なことは、部下の能力を見極めることです。与える仕事は、レベルが高すぎても、簡単すぎても効果がでません。」

ピース「難しいね。」

あんみ2「チャレンジな仕事ね。」

▼やりがいのある仕事

*自分の能力を生かせる仕事

*責任のある仕事

*工夫が求められる仕事

*達成感が得られる仕事


フクちゃん「最後に。リーダーに最も大切なのは部下への愛情です。部下が成長することを部下とともに喜べるかどうかです。」

徳大寺道子「なかには、部下の能力や評価を妬むリーダーもいるからね。やれやれ。」


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OJTで部下、後輩を育てる (9)

(参考図書「OJTで部下が面白いほど育つ本」小山俊(著)
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ガンバスター「今日は、OJTの計画を考えましょう。」

むっちー「OJTって、新入社員を迎え入れた1年だけの教育じゃないの?」

いっちー「いやいや、そうでもないのだ。OJTは一生続くと言ってもいい。」

ぶりぶりお「そもそも、OJTの目的、狙いは?」

しゅうわ「主に仕事を通じて、その仕事の先輩が後輩を教育するってことかな。」

ぺんぺん「さらに、あまりやられていないけれど、『計画的に』指導内容、指導期間、達成レベルを設けるとOJTが有効活用できる。」

mippo_u「OJTは偶然やタマタマではなく、『意図的に』(行動の変容を目指して)やる。」

バーチャルちゃん「OJTを構成しているのは、次の3つの柱ね。」


■■■■■■■■  OJTの3つの柱  ■■■■■■■■

1)計画的、意図的作用

------>リーダーとして部下への思い入れが必要


2)仕事そのもの

------>仕事を通しての指導・育成がベース


3)意識改革、行動変容が成果

------>リーダー、部下共々に変化すること


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



みっちーK「OJTのチェック表もあるよ。」


●OJTのチェック表

1)部下に目標や方針を明確にしているか?

2)日頃から十分なコミュニケーションをとるようにしているか?

3)報告や連絡はタイミングよく入ってくるか?

4)思い切った仕事の任せ方をしているか?

5)部下の良いところを上司にアピールしているか?

6)部下の指導などを上司とよく相談しているか?

7)部下の能力や特性を考えた仕事の与え方をしているか?

8)成果が出ていなくても、労をねぎらい、努力を認めているか?

9)職場の問題について部下と話し合っているか?

10)部下に課題(テーマ)を与え、成長させているか?



かずさ2号「最近は、仕事をしながらマネジメントしなければならない立場、いわゆるプレイングマネジャーが増えてきたよね。そうすると、忙しくてOJTなんてやってられない、というマネジャーもいる。」

さら「そうね。余計な仕事になりかねない部下の指導育成だの、OJTといったことは百害あって一利なし、とさえ考えるリーダーもいる。」

フロリス「それは最悪だ。」

黒丸「人材育成に手を抜くと、長い年月の経過とともに、ボロがでてくるし、継続した組織の発展も望めない。」



●部下の能力をどうとらえるか?


ちゃちゃ「OJTニーズは古くから次の公式に当てはめられてとらえられている。」

例えば3年目のモニターだとして・・・・・・

(モニターに3年目に必要とされる能力)-(本人の現有能力)=(OJTニーズ)


ヨネヤマ「ここでの『本人の現有能力』をどう把握するかが、ポイントだね。」

ハレ~「部下の能力の捉え方として、次の4つの要素で切り取ってとらえると分かりやすい。」



■部下の能力の捉え方

1)習慣

2)知識

3)技術

4)やる気



●人材開発3か年計画


BECK「ちなみにホーライ製薬では、『新入社員3か年育成計画』をやっている。」

ぽちりん「それってどんなの?」

MT「まず、新入社員が自分の能力はどうなっているかを分析表を使ってチェックする。それと同じ分析表を上司も使って、その新入社員の能力を第三者としてチェックする。」

カッコ亀井「部下と上司がそのチェック結果を持ち寄って、その新入社員の能力のうち、どこが弱いかを確認し、それを補強するOJTを上司と本人が考える。」

ぷか「その途中経過を3か月おきに、教育研修部に提出することにもなっている。」

JOYママ「このサイクルを入社3年目まで繰り返す。」



十条「なるほど。入社3年目までは『ゴールデンエイジ』と呼ばれて、これからの長い社会人生活の基礎を作るとても重要な時期だからね。」

オチケン「あとね、リーダー育成3か年計画も同じようにやっている。」

るみ子の酒「人材育成は、農業や林業と同じで時間がかかるから、計画的にやっていかないと。」

社長秘書「優秀な人材は企業の生命線だわね。」



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ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

新薬開発の優先順位はスッタモンダ(その2)

(フィクションです。)

ホーライ製薬で現在、開発している治験薬は以下のとおり。


●HORAI-0101(更年期障害:フェーズ3の最中)

●HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)

●HORAI-Z23(人工インスリン:フェーズ2の最中)

●HORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)

●HORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)




のん「先週は、抗HIV薬と抗喘息薬、リウマチ薬の検討をしました。じゃ、今週はHORAI-Z23(人工インスリン:フェーズ2の最中)とHORAI-0101(更年期障害:フェーズ3の最中)について検討します。」

トトロ「この2品目の課題は何?」

まひな「まず、更年期障害の治験薬は、女性ホルモンを経皮的に投与するものですが、乳がんの発生を高める可能性があります。」

ヨ-イチ「そこで、本治験薬を使う場合は、乳がんの検診を義務づけています。」

フラワー「それで、HORAI-0101(更年期障害)の特徴は?」

まきろん「パッチ剤なので、胃腸障害がない。内服薬に比べて、少ない用量で済む、というところね。」

Atsu-4「NDAの予定は?」

百年の孤独「治験は今年の10月に終わるので、年内には製造販売申請できると思います。」

かぐや姫「治験が終わってから、2か月で申請なんて、大丈夫なの? そんな短期間で申請まで持っていった例は、うちには無いわよ。」

カルシファー「これまでの治験のまとめ(総括報告書)の作成は済んでいて、あとはフェーズ3の結果がでたら、そのデータを挿入するだけでいいので、12月には申請できます。」

博多小町「まさか、また、申請前に徹夜はないわよね?」

さくら「どうだろう・・・・。」

小桑院「はぁ、やれやれ。」





バカボン「もう一つの治験薬HORAI-Z23(人工インスリン)はどうなの?」

有馬街道「フェーズ2が9月に終わり、12月からフェーズ3を開始予定です。」

べのした「フェーズ3は、いつまでやるの?」

捨て猫「8か月です。」

りんご姫「すると、来年の8月、丁度、今頃にはフェーズ3が終わるんだ。」

モニ太郎「課題は何?」

パチョレック池上「予算が無いってことかしら。」

チビ姫「え?どういうこと?」

なつきさんのお嬢さん「当初予定した期間よりも6か月遅れているし、モニターに人数も増やしたし、CROも追加して、さらに予定していたよりも多くの病院に参加してもらったからね。」

ホーライ「うぅぅぅ~~~~~~んんん。」





りら「まだ、フェーズ2なのに予算オーバーなの?」

通りすがりのお方「当社は、フェーズごとに予算を立てているから、フェーズ2としての予算をオーバーしているってこと。」

おかめ「そのしわ寄せはどこにくるの?」

アーリータイムズ「まさが、従業員の給料から、、、てことないよね。。。。」

かりん「それは大丈夫。ただ、コストダウンのために、日常の経費節減をお願いします。」

アロウ「総合機構も、しっかり無駄を削除する努力をしているしね。」
         ↓
http://www.pmda.go.jp/guide/jyohokokai/kohyo/file/sakugen.pdf




ムーミン「さらに、他のプロジェクトにおいても、無駄を省いて、効率の良い治験の実施をしてください。」

ゆうこ「例えば?」

Binobin「安易に治験参加施設を増やさない。できる限り、モニタリングは施設への訪問を少なくするよう工夫する。」

あんころ「会議の回数を減らすために、現場への権限移譲をする。」

ゆ「プリンターもトナーの量を減らすソフトを導入予定です。」
 
         ↓
http://www.kokuyo-marketing.co.jp/change/item/tir_sof/index.html


へい太郎「おおお!そこまで。」

おきょう「PCも使用していないときは、蓋をしてください。電気料金の節約になります。」

薬作り職人「CO2削減にも繋がるってわけね。」

アブラハム「ということで、皆さんの協力をお願いします。」



ペイン「では、治験薬HORAI-Z23(人工インスリン)も、HORAI-0101(更年期障害:フェーズ3の最中)も、今日の会議で決定したことで進行させてください。」

デーモン部長「無駄な経費の削減は分かったので、こんどは、無駄な脂肪を減らす『防風通聖散入りモカ』はどう?」


『防風通聖散』
    ↓
http://www.tsumura-kampo.com/tsumura0062.html




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コンピテンシーの効果

フクちゃん「コンピテンシーとは、社員1人ひとりの「行動特性」や「業務の遂行能力」を意味しているのです。」

ピース「コンピテンシーを明確にし、コンピテンシースキルを強化するために研修を実施すれば、組織も会社もパワーアップできるわけ。」

あんみ2「さらに『ある成果を生むためにどんな行動をとったか』を社員ごとに分析することで、業務内容や役職に応じて企業が社員に期待する「あるべき人材の姿」と比較し、社員の正確な評価につなげることも可能です。」

徳大寺道子「コンピテンシーを評価基準にすれば、誰にどんな能力が不足しているかも把握できるため、人材開発にも役立つという利点があります。」

ガンバスター「今回、上記の10のカテゴリーごとに『スタッフ層』と『チームリーダー層』、『シニア層』の3つに分けています。たとえば、下を見てください。」



(1)コミュニケーション能力
   ⇒スタッフ層は「傾聴力」
   ⇒チームリーダー層は「主張する力」
   ⇒シニア層は「交渉力」としています。



むっちー「なるほど、初心者、中級者、上級者という感じなんだ。」

いっちー 「10個のカテゴリーごとに、3つの研修項目があるので、合計で30個の研修を、今年から始めます。」

ぶりぶりお「自分の能力を整理整頓するときにも、この能力マップが体系的に使えて便利ね。」

しゅうわ「気になるのは、7番の『「うまいこと言うな」力』と9番の『「なんでやねん!」能力』なんだけれど・・・・・・。」

ぺんぺん「あ、その2つはデーモン部長の発案で、研修の講師もやるようです。下を参照してね。」



(7)「うまいこと言うな」力
   ⇒スタッフ層は「ダジャレ作成能力」
   ⇒チームリーダー層は「コメント力」
   ⇒シニア層は「豚も誉めれば木に登る。亀も誉めれば歌、唄う」的能力



(9)「なんでやねん!」能力
   ⇒スタッフ層は「問題解決能力」
   ⇒チームリーダー層は「おや?こんな所にも問題が」力
   ⇒シニア層は「世の中の理不尽、お電話ください」力



みっちーK「・・・・・・よく、わかんないけど、期待しています。」

デーモン部長「うん、ありがとう! 『よいコーヒーとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、愛のように甘い。』だよね。」





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社内人材開発用「能力マップ」作製しました。

ZOO(ズー)「このたび、あらたに人材開発の戦略を考え直しました。」

さりさり「へ~~、どんなの?」

吉野川みなみ「今まで、研修は割と『思いつき』でやっていたけれど、それを体系だって行うことになりました。」

ken2「あははは、思いつきだったの?さすがホーライシャチョーのホーライ製薬だ。」

トモチカ「それで、どんな体系になったの?」

のの「当社の人材として好ましい効果がでるように『能力マップ』を作ったのよ。」

かき氷「へ~~、『能力マップ』って、どんなの?」

澤田「まず、我々が必要とするコンピテンシースキルを10個にまとめてみました。」(下記参照)


(1)コミュニケーション能力

(2)顧客満足力

(3)組織マネジメント

(4)自己管理力

(5)思考力

(6)キャリアプラン構築力

(7)「うまいこと言うな」力

(8)業務遂行能力

(9)「なんでやねん!」能力

(10)情報管理・収集・発信能力



てぃん「モニターに必要なコンピテンシーを以前、作ったけれど、それをビジネスパーソン一般用にした感じです。」


●モニターのコンピテンシー
   ↓
http://horaiseiyaku.web.fc2.com/conpi.htm




●参考になる本はこれだ
   ↓
「コンピテンシー評価と能力開発の実務―成果主義時代の人材アセスメント手法と展開方法 」
   ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4889163751/horaihonoyomu-22



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3か年育成計画とプロ意識(5)

今年のホーライ製薬、臨床開発に5人の新入社員が入ってきた(その新人をA,B,C,D,Eとします)。


かずさ2号「今年の新人5人について、3か年育成計画を立てたいと思います。」

さら「新卒が入社して、3年間は、ゴールデンエイジと呼ばれるほど、大切な時期ですよね。」

フロリス「そうそう。仕事の基本を習得し、モニターとしてのマインド醸成にもつながるわ。」

黒丸「5人のFFS分析のレポートはみなさん、お持ちですね。」


★『FFS分析』⇒ http://www.human-logic.jp/introduction/index.php


●偵察/先導を得意とするTG(タグボート)型人材 受容・拡散

●変革/拡大を得意とするLM(リーダーシップ)型人材 凝縮・拡散

●管理/調整を得意とするML(マネジメント)型人材 受容・保全

●堅守/徹底を得意とするAN(アンカー)型人材 凝縮・保全



ちゃちゃ「まず、A君ね。彼のFFS分析ではタグボート型です。」

ヨネヤマ「新卒の導入研修中のグループワークの様子を見ても、周囲をリードするパターンが多かったね。」

ハレ~「本人の希望によれば、抗がん剤の治験を担当したいということです。抗が剤チームはマンパワー不足なので、歓迎するそうです。」

BECK「僕は導入研修中、A君のチューターだったけれど、彼は辛抱強く、忍耐力もあり、細かい作業も正確にこなしますが、神経質的なところがあり、プレッシャーには少し弱い点があります。」

ぽちりん「薬学部出身で薬の知識は十分。GCPに関連する試験でも高い得点を得ています。」

MT「了解です。では、抗がん剤チームに配属で、チューター役は抗がん剤チームのカッコ亀井さんにお願いします。」

BECK「じゃ、導入研修の評価シートをカッコ亀井さんに渡しておきます。」



ぷか「今後の3年計画としては、以下のとおりです。」


●抗がん剤関連専門知識・・・チーム学習により補充します。

●プレッシャー抵抗力アップ・・・継続研修の「感情コントロール」研修でストレス抵抗性を身につけてもらいます。

●担当施設数・・・今年度は3施設、3年後は5施設を持てるようにします。

●役割・・・将来のリーダーを目指せるように指導する。具体的にはリーダーの補佐役の仕事を来年度から実施します。

●プロ意識の醸成・・・OJTで地道に、しかし、速やかにプロ意識を持ってもらいます。

●キャリア形成計画・・・A君が、自分の今後の自己キャリア計画をたててもらいます。



JOYママ「今後3か月おきに、A君の課題調査と継続研修受講状況、チーム内でのモニタリング活動状況を確認していきます。」

十条「今年も新人3か年計画の総責任はデーモン部長にお願いします。研修部とも協力してくださいね。」

デーモン部長「了解。あとでOJT計画書を出しておくよ。」



●プロ意識をつける

オチケン「プロ意識の醸成って、どういうことなんだろう?」

るみ子の酒「新人のうちは、目の前の課題に全力で取り組んでもらうところからね。そこでいろんな経験と出会いを通じて醸成されるのよ。」

社長秘書「仕事に向き合う真摯な態度のことだと思うわね。プロ意識って。仕事に対するアイデンティティであり、自己とその仕事を同一化する意識ね。」

デーモン部長「えらい、難しい話になってきたな・・・・」

金ネックレス付き大黒「仕事に対しても、自己に対しても、真摯で厳しい態度でもある。」

くりこ「スペシャリスト、とはどう違うの?」

スナフキン「たとえば統計解析のスペシャリスト、というふうに使うよね。」

こさめ「ひとつの業務を細分化していって、その細分化したひとつに精通する人がスペシャリスト。スペシャリストだけどプロ意識が無い人もいわよね。」

ルパン三世「プロは、自分で自分の仕事を定義して広がりや深みを作っていくんだ。」

ルーシー「ホーライ製薬ではさらに3つのプロコースがあるのよ。(下記参照)」


★プロのコース

1)エキスパート型プロフェッショナル・・・(ミッション)特定技能を担う。たとえば、モニターや薬事担当

2)ビジネスリーダー型プロフェッショナル・・・(ミッション)経営を担う。たとえば、部長やグループリーダー

3)プロデューサー型プロフェッショナル・・・(ミッション)変革・創造を担う。たとえばタスクフォースチームのリーダー



デーさん「プロの意識も3つの意識で出来ている(下記参照)」


★プロの意識

1)自己概念・・・自分自身で「プロ」という意識を持つ。自分のあり方。プロとして自分が何をすべきかを自覚している。

2)専門技術・・・自分は何ができて、何ができないのか、という意識。高い専門性を要求されるプロにとって不可欠。

3)他者認知・・・自分が他人からどのように見られているか、チームの中で自分はどのような存在であるか、またはどうあるべきかという意識。



●プロ意識を向上させる経験


しまうま「プロの意識って、どういう時に向上するんだろう?」

プリンセス・オーロラ「簡単なことで言えば、例えば、モニターは治験を担当して、登録促進やCRF回収の締切やSDVを経験するわよね。まるで退路を断たれたかのように。」

kaizer11「他に逃げ場が無いと、人はその1つの可能性にかけて全力でぶつかっていくようになる。プロとしてプラスの刺激を与えてくれる。」

震電「ささやかな経験だってそうだ。自分がこだわって取り組んだ仕事が良い結果を導きだしたと実感できると、プロ意識の向上の歯車が回り始める。」

ふじおねえ「そうね。仕事の結果をクライアントから誉められた、というような経験もそう。成功体験は、『できる』という自信につながる。」

ブライアン成田「仕事を見る視界が変化することで、客観的に見ることができるようになると意識が変わるな。たとえばモニターからDM(データマネジメント)担当になったりしたとき。」

よっきゅん「とてもかなわないと思わせるような一流の仕事や一流の人物に触れることも、専門技術や技能の認知に刺激を与えてくれる。」

メタルナイト「井の中の蛙で終わってはいけないということね。」

秘密研究員「じゃ、今日はプロ意識に触れるために、社員全員で『ベスト・キッド( http://www.bestkid.jp/ )』を観て、そのあと飲み会にしましょう。」

それ行けドンドン「ラジャー!」





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ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

人材育成はここまできた(4)

みっちーK「久々ね」

かずさ2号「まったく」

さら「休止中にも、入社希望があったのに。」

ぶりぶりお、しゅうわ、ぺんぺん「はい、みなさん、よろしく!」

社員全員「よろしく! パチパチパチ」

フロリス「これで社員の数は118人だわ。」

ホーライ「う~~ん、僕が新卒で入社したOTCメーカー(もちろん、リアル)の社員数、20人をはるかに超えている。」

黒丸「で、どうして、また再開したんすか?」

ホーライ「多分、いつもの気まぐれで・・・・・・。」



ちゃちゃ「最近の治験のトピックスはどう?」

ヨネヤマ「総合機構(PMDA)が、承認申請前に資料(データ)を出してもらい、承認業務の短縮化を狙っているみたいだよ。」

ハレ~「それは評価できるね。『仕分け事業』で廃止にならないといいけれど。」

BECK「そもそもね、PMDAの職員が少ないよね。」

ぽちりん「PMDAの職員募集にこんなことが書いてあるわよ(↓)」



【意欲ある職員を募集しています】

ひとつ高い視点から、医薬品・医療機器の未来を見つめるPMDA。
その業務を構成する[審査関連][安全対策][健康被害救済]の分野で、活躍を志望される方を募集します。

http://www.pmda.go.jp/public_html/saiyo/index.html



ホーライ「ほ~~~。『ひとつ高い視点』って、一体どういうつもりんだろう? 総合機構は『ひとつ上』なの?・・・・給料安そうだけど・・・・(実際のことは知りませんが^^;)」(ひとはパンのみに生きるにあらず)

MT「そんなこと言ったら、ホーライ製薬は無給ですけど。」

カッコ亀井「いやいや、デーモン部長のスペシャルコーヒーが無料で飲める。」

ぷか「あれは、お金をもらっても飲めないわ。」

デーモン部長「ん?呼んだ?」

ホーライ「呼んでない、呼んでない」

JOYママ「企業も行政も、優秀な人材が必要だと思うわ。」

十条「入社したあとの教育プログラムも充実させる必要がある。もちろん、自分を育てる責任は自分にあるけれど。」

オチケン「そう言えば、日本医師会の治験促進センターに『臨床試験のためのe-training center』があるわよ。」

るみ子の酒「あ、それ、やったことある。ミクシー等のSNSみたいに自分のページがもらえたり、問題にコメントを書いたりできるのよね。登録は誰でも可能だし、無料だから、登録しない手はない。」

社長秘書「コミュニティーを作ったり、日記も書けるのよ。」

ホーライ「僕も登録しているよ。まだ、丁稚レベルだけど。」



日本医師会の治験促進センターに『臨床試験のためのe-training center』
     ↓
https://etrain.jmacct.med.or.jp/





金ネックレス付き大黒「CRO協会では、『モニター教育研修修了の認定試験』制度も始めた。」
     ↓
http://www.jcroa.gr.jp/

くりこ「モニター教育研修制度(平成21年4月1日施行)も充実しているわ。」
     ↓
http://www.jcroa.gr.jp/business/system.html




スナフキン「CRO協会は、時々、研修を主催しているよ。」

こさめ「日本臨床薬理学界ではCRCを認定しているわ。」
     ↓
http://www.jscpt.jp/




ルパン三世「最近、創設された『日本臨床試験研究会』というところでも、教育セミナーをやっている。」
     ↓
http://www.j-sctr.org/index.html



ルーシー「大学でも治験関連のセミナーをやっているわよ。産学官が一体となってモニターやCRCの育成が進んでいるようで、うれしいわ。」

デーさん「ところで、このホーライ製薬、以前みたいに、毎日更新するの?」

ホーライ「無理、無理!」

しまうま「その代わりっていうか、シャチョー、ブログでビジネススキルやマインド(心構え)とかやっているね。」



■ホーライのブログ集
   ↓
http://knowledge-forest.seesaa.net/



プリンセス・オーロラ「う~~ん、シャチョーも暇になったのかしら?」

kaizer11「金策に走っているんじゃないの?」

震電「せめて、1週間に1度は更新してもらいたい。」

デーモン部長「まぁまぁまぁ。それはそうと『補中益気湯スペシャルコーヒー』はどうだい?疲労回復にいいぞ。」


★ちなみに『補中益気湯』の説明はこちら
    ↓
http://www.tsumura-kampo.com/tsumura0041.html




■■■ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ■■■
             ↓

ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

■みんなでよってたかってプロトコルを良くする会議(卵巣がん)

金ネックレス付き大黒「今日は、新しいプロトコルのチェックです。」

くりこ「いつものように『みんなでよってたかってプロトコルを良くする会議』ね。」

スナフキン「ザッツライト!」

こさめ「今回は、開発を予定しているのは、HORAI-OV001で、対象は『卵巣がん』で、パイロット試験です。」

ルパン三世「実はこの試験の前に、いわゆるフェーズ2を実施したけれど、効果が無いと判定されたものだ。」

ルーシー「そこで、用量を多くしたわけね。確か、前回の試験では1回60mgだった。今回は65mgで再チャレンジだというわけか。」



デーさん「効果が期待できるの?」

しまうま「今までのところ、乳がん、肺がん(小細胞肺がん:non-small cell lung cancer: NSCLC)に効果が確認できています。」(フィクションです。)

プリンセス・オーロラ「実は用量をあげただけではなく、選択基準も少し厳しくしています。前回は治験に入る前にシスプラチンでの治療や他の抗がん剤など、3レジメまで認めていたのですが、今回は治験に参加まえは、1レジメとしました。」

kaizer11「また、もうひとつ、PS(Performance Status:全身状態)も、前回はPS3まで認めていまたが、今回はPS2までとした。」

震電「海外では、アメリカとフランスで先に卵巣がんの効果が認められていて、投与量は70mgです。」(フィクションです。)

ふじおねえ「日本は何故、60mgだったの?」

ブライアン成田「フェーズ1で、最大投与量を検討したときに、65mgから好中球の低下が激しくなり、感染症で危篤状態までいった患者さんが出た。」



よっきゅん「海外では、その副作用は出なかったの?」

メタルナイト「いえ、やはり好中球の低下は100%発現しているけれど、遺伝子組換えヒト顆粒球コロニー刺激因子 (G-CSF) の投与でコントロール可能という判断で、投与量は70になった。」

秘密研究員「じゃ、日本でも最大で70mgまで上げられるということ?」

それ行けドンドン「今回の65mgの試験の結果を見てからだけれど、可能性としてはある。」

ピクミン「今回は、その副作用(好中球の低下)に対する安全策はきっちりと講じられるの?」

くも「はいもちろん。好中球の低下がレベル2になったら、投与可能としました。前回はレベル3で投与開始でした。」

ひで「過去に好中球の低下があった患者さんには、治験薬の投与前からG-CSFの予防的投与も可能にしました。」

翡翠「また、安全策を万全にするため、投与から2週間は入院してもらうことにしました。」

やなか爺「過去の事例から、好中球の低下は投与から1週間以内に発生しているからね。」



ゆみぴー「プロトコルなどで、ほかに気になる点がありますか?」

やまちゃん「同意説明文書の中で、65mgの危険性は十分説明しているのかしら。」

なつき「ええ。さきほど説明したことは記載されています。」

みたらし大福「効果が出ない可能性もあることもきちんと記載されている。」

織姫「除外基準に『肝機能が低下している患者』とあるけれど、具体的な数字を記載したほうがいいんじゃないの?」

ヨコタテ「そうね。医師の判断だけだと低下レベルがバラバラになる。」

薬師寺「では、GOT(AST)、GPT(ALT) が基準上限値の3倍以上とします。」

のん「ケースカードの中にも、肝機能が除外基準にひっかからないか記載欄に注意書きしましょう。」

ぼつ「それはいいですね。」


パピヨン750「じゃ、あとは、効果が出ることを期待しているわ。」

港野陽子「がん患者さんにとっても、治療の選択支が増えるからね。」



■■■ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ■■■
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ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

■ライバルを蹴落とせ! 治験の促進をはかる(2)

みかん「今回は、苦戦を強いられている『更年期障害』のパッチ剤の開発戦略を見直します。」

ゆーり「先行していたZ社パッチ剤は、どの程度、我々から先にいっているの?」

トトロ「Z社のほうが、3か月程度、先行していたけれど、うちのHORAI-0101が、かなり食い込んできた。」

まひな「でも、まだ、このままだとZ社に申請は先を越されるわよ。」

ヨ-イチ「それは何とか阻止したい。うちの治験薬を先に製造申請できるかどうが会社の命運に関わっている。」

フラワー「Z社を追い抜く確率は?」

まきろん「五分五分だ。」

Atsu-4「100%、追い抜く方策は?」

百年の孤独「1つは、まずZ社が入っていない施設を増やすこと。ただ、これだと予算がかかる。」

かぐや姫「それはシャチョーに相談だわね。どう?シャチョー」

ホーライ「予算はギリギリだ。」



カルシファー「これまでの創薬ボランティアの登録数を分析してみました。」

博多小町「で、どうだった?」

さくら「まず、大学病院を外して、クリニックレベルに治験をお願いするべきだと思います。」

小桑院「なるほど、更年期障害くらいで、大学病院にはこないものね。」



バカボン「あと、Z社の治験薬と比較して、うちのほうが製剤的に優秀だということを前面に押し出します。」

有馬街道「それなら、予算がいらないから、いいね。」

べのした「どう、優秀なの?」

捨て猫「Z社のパッチ剤はアルコールが基材に入っているので、貼付部位が腫れやすい。」

りんご姫「当社の治験薬にはアルコールが入っていないので、かぶれにくい、てわけ。」

モニ太郎「よし、それを前面に押し出し、治験責任医師にアピールしましょう。」



パチョレック池上「それでも、Z社との差が縮まなかったら?」

チビ姫「それは許されない、と思う。」

なつきさんのお嬢さん「首を洗ってまっていたほうがいい、かな。」

デーモン部長「かな、かな、かなかな、ミンミーン」

通りすがりのお方「セミはおいといて、優先順位をつけましょう。」



りら「まず、Z社が入っていないクリニックを各県の大学病院から紹介してもらう。」

おかめ「うちの治験薬のほうが副作用が少ない、ことを強調する。」

アーリータイムズ「市民の健康セミナーを開催してもらえるよう、治験責任医師などにお願いして、治験の啓蒙と、更年期障害は治療できること、それも貼付剤ですよ、とかね。」

かりん「院内に創薬ボランティア募集のポスターを張ってもらおう。」


アロウ「3か月で登録促進の効果が出なかったら、諦めたほうがいいかも。」

ムーミン「諦めない、諦めない。」

ゆうこ「来月、東京で更年期学会があるから、全国の治験責任医師等が集まる。」

デーモン部長「接待でもしますか?」

ホーライ「ほどほどでね。」

Binobin「じゃ、今日はこんなところだけど、明日はブレスト(ブレーンストーミング)で、さらに打つ手がないか検討します。」

ホーライ「俺も、更年期かな。最近、不定愁訴が多くて・・・・・・。男性にもあるんだよね、更年期障害が。」

デーモン部長「そんな時には、わしが作った、『当帰芍薬散ブレンド紅茶』はいかが?更年期障害にも効くよ。」


★当帰芍薬散はこちら
    ↓
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se52/se5200111.html





■■■ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ■■■
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ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

新薬開発の優先順位はスッタモンダ(1)

(フィクションです。)

あんころ「今日は開発品の進捗状況と今後の方針を決めます。」

ゆ「今、当社で開発しているのは次の5プロダクツです。」


●HORAI-0101(更年期障害:フェーズ3の最中)

●HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)

●HORAI-Z23(人工インスリン:フェーズ2の最中)

●HORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)

●HORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)



へい太郎「HORAI-0101の現状は、先週紹介したとおりです。」

おきょう「Z社に追いつけるかどうか。予算はギリギリです。」

薬作り職人「HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)の現状は?」

アブラハム「健康ボランティアでの反復投与まで終了。剤型はゼリータイプ。抗レトロウイルス薬(ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬)とプロテアーゼ阻害薬の2種類を配合した薬です。
性交後にゼリーを膣内又は肛門内に挿入するタイプです。」(フィクションです。)

ペイン「4月に終わったフェーズ1の結果はどうだったの?」

ZOO(ズー) 「膣内あるいは肛門内に80%が残り、残りの20%が血中に吸収されました。」

さりさり「副作用としては局所的には膣の灼熱感、掻痒感、全身的にはめまい、立ちくらみでした。いずれも軽度から中等度でした。」

吉野川 みなみ「フェーズ2以降の予定は?」

ken2「10月から15施設で150人を対象とした前期第2相試験を開始予定ですが、予算的に厳しい状況です。」

トモチカ「担当者も今のところ3人しか割り当てられていません。」

のの「会社の方針としては、HORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)が最優先のAAAクラスです。次にHORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)をAA+クラスとしています。」

かき氷「HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)の当社での優先順位のクラスは?」

澤田「HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)はAAクラスです。」

てぃん「プライオリティとしては3番目ということね。」




フクちゃん「0505の抗HIV薬をクラスAAAにすべきだと思うわ。」

ピース「他社の抗HIV薬の開発状況は?」

あんみ2「当社と同じく性交時の感染予防薬は2社が先行しています。」

徳大寺道子「どちらも、現在、フェーズ3まで進んでいます。」

ガンバスター「それぞれの特徴は?」

むっちー「B社の抗HIV薬もC社のものも錠剤タイプで、性交後に膣又は肛門に挿入します。今までの試験の成績では70%以上の確率でHIVの感染を防げます。」(フィクションです。)

いっちー 「B社の抗HIV薬もC社のものも逆転写酵素阻害剤2剤とプロテアーゼ阻害剤1剤の配合剤です。」

ぶりぶりお「当社の抗HIV薬は逆転写酵素阻害剤2剤とプロテアーゼ阻害剤2剤の配合です。」

しゅうわ「いずれも、治療薬としてよりも予防薬としての効果が期待されています。」

ぺんぺん「先行しているB社とC社のものですが、どちらも、たぶん、年内にはフェーズ3が終了予定で、来年早々、3月頃には申請されるものと予想されています。」

みっちーK「ふむ。随分、先行されているんだね。」




かずさ2号「当社の抗HIV薬のNDA( New Drug Application :製造販売承認申請)はいつの予定?」

さら「再来年の後半です。2011年の11月頃ね。」

フロリス「当社の抗HIV薬の特徴は?」

黒丸「耐性菌の発生が少ないこと。それと先行2社の薬は効果が70%以上で予防または疾患の進行を抑制させると予想されていますが、当社の薬は80%以上になるだろうという予想です。」

ちゃちゃ「HORAI-0505をクラスAAAにレベル上げする根拠は?」

ヨネヤマ「効果が若干、いいということと、耐性菌の発生が少ないということ。」

ハレ~「それだけでは、レベル上げは難しい。」

BECK「レベルを上げるとしてもフェーズ2の結果を見てからだね。」

ぽちりん「それでは遅すぎます。前期第2相から、予算と人員の倍増をお願いします。もし、そうなれば年内に前期第2相を終えることができ、さらにそこでレベルを上げてもらえば、来年の8月くらいにはNDAできます。」

MT「もし、現状のプライオリティでは、再来年の11月頃に終了です。」

カッコ亀井「でも、HORAI-0505のポジションとしては、B社とC社の薬が効かなくなった時の後継品というものでしょ?」

ぷか「いや、B社やC社よりも先行できれば、ファーストラインで使えると思う。」

JOYママ「それはHORAI-0505のフェーズ3の結果を見ないと分からないのよね?」

十条「まぁ、そうだけど。」




オチケン「優先順位付けというのは、他の製品との相対的なものだから、今、HORAI-0505よりも優先順位が高いHORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)とHORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)の比較が重要だと思う。」

るみ子の酒「最優先のHORAI-AST03(抗喘息薬)は譲れないと思うわ。うまくいけば、来年の中頃には申請できます。2011年6月です。アメリカでも同時期です。」

社長秘書「長時間作用性吸入β2刺激薬と吸入ステロイド薬を配合したものです。」(フィクションです。)

金ネックレス付き大黒「D社が既に販売している吸入型の後継的な抗喘息薬です。」

くりこ「抗HIVのHORAI-0505とHORAI-AST03のどちらが臨床現場で期待されているの?」

スナフキン「それはもちろん、HORAI-AST03の喘息薬です。」

こさめ「何故?」

ルパン三「喘息は、全世界的に人々の健康上の重大な問題となっています。WHO(世界保健機関)は、「全世界での喘息患者数は増加傾向にあり、罹患者は1億~1億5000万人にのぼる」と推定しています。また、西ヨーロッパ全体では、喘息患者数がこの10年間で倍増しています。さらに、喘息死は全世界で年間約18万人に達しており、喘息による経済的損失は、結核とHIV/AIDSによる損失とを合計した値を上回ると推定されています。

ルーシー「世界の患者数 約3億人(2004年) よ。」

デーさん「AIDSは、2006年、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が世界のエイズ患者数を発表しました。国連合同エイズ計画の発表によるとHIVに感染した合計人数は約3950万人です。エイズによって死亡した人数は1年間で約290万人になっています。」

しまうま「規模としては喘息のほうが市場があります。それにHORAI-AST03(抗喘息薬)はもうすぐNDAできます。2011年6月です。」

プリンセス・オーロラ「HORAI-AST03(抗喘息薬)の最優先は譲れないわね。」

kaizer11「しかし、世界的なインパクトとしては、HORAI-0505(抗HIV薬)のほうが、期待されています。」

震電 「当社は抗ウイルス薬としては新参者だ。プロモーションも苦戦が強いられると思う。」

ふじおねえ「効果が期待できるので、プロモーションなんていらないと思う。プロモーション無しでも売れるわよ。」

ブライアン成田「HORAI-0505(抗HIV薬)は、現在、いくらで製造できるの?」

よっきゅん「たぶん、1個8万円~5万円かな。HORAI-AST03(抗喘息薬)は?」

メタルナイト「HORAI-AST03(抗喘息薬)は、1回使用量に換算すると500円くらいだ。」

秘密研究員「利益率と市場規模だけで考えるならば、文句なしでHORAI-AST03(抗喘息薬)だと思う。」

それ行けドンドン「OK。トッププライオリティはHORAI-AST03(抗喘息薬)で、決定。あとは、HORAI-RA05(リウマチ薬)との比較だね。」




ピクミン「HORAI-RA05(リウマチ薬)のNDAの予定は?」

くも「2年後の前半を予定しています。2012年の6月までには日本で申請できます。」

ひで「HORAI-0505(抗HIV薬)は、2011年の11月頃。」

翡翠「でもHORAI-RA05(リウマチ薬)は海外でも開発を進めていて、アメリカでは2012年の1月頃にはできます。」

やなか爺「HORAI-0505(抗HIV薬)のアメリカでのNDAはいつ?」

ゆみぴー「HORAI-0505(抗HIV薬)のアメリカでの申請は日本とほぼ同じ2011年の10月を予定しています。」

やまちゃん「リウマチの市場は?」

なつき「関節リウマチの患者数は全世界では500万人を数えます。多くが22~55歳の方々で、指や足、手首に障害が現れます。関節障害は発症後2年以内に現れることが多く、関節痛、疲労、関節の腫脹や損傷により労働能力が低下します。多くの研究より、関節リウマチ患者では、就業機会の減少や、職場での生産性が低下することが明らかにされています。

みたらし大福「了解。では、HORAI-0505(抗HIV薬)のプライオリティをAA+に上げ、HORAI-RA05(リウマチ薬)をAAに下げます。」



織姫「じゃ、ここまでをまとめます。」

●HORAI-AST03(抗喘息薬:フェーズ3準備中)・・・優先順位AAA、日本での申請:2011年6月、アメリカでの申請:2011年の6月

●HORAI-0505(抗HIV薬:フェーズ1終了)・・・優先順位AA+、日本での申請:2011年11月、アメリカでの申請:2011年の11月。

●HORAI-RA05(リウマチ薬:フェーズ1終了)・・・優先順位AA、日本での申請:2012年6月、アメリカでの申請:2012年の1月



ヨコタテ「今あがった課題としてはHORAI-0505(抗HIV薬)の製造費です。現状では、1個8万円~5万円ですが、これを1個1万円以内で製造できるよう、製剤開発してください。」

薬師寺「了解。タッタッタッタ、火のもと、よ~~~し!」


のん「じゃ、来週はHORAI-Z23(人工インスリン:フェーズ2の最中)とHORAI-0101(更年期障害:フェーズ3の最中)について検討します。」

ぼつ「デーモン部長、いいですか?」

デーモン部長「あいよ。」

パピヨン750「それ、何ですか?」

デーモン部長「あ、これ?これは白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)配合ブルマンコーヒー」

港野陽子「へ~~~!!」

デーモン部長「本品9.0g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス5.0gを含有する。

日局セッコウ………15.0g
日局ニンジン………1.5g
日局チモ……………5.0g   
コウベイ………8.0g
日局カンゾウ………2.0g

これにブラジル産ブルーマウンテン5gを加え、ドリップしたんだな。」

みかん「『セッコウ』って『石膏(硫酸カルシウム)』ですよね?」

デーモン部長「うん。そのセッコウがね、ブルマンに奥深い風味を加えてくれて、この世のモノとも思えない味を醸し出してくれるんだな。」

ゆーり「なるほどね。」


● 知母(チモ)・・・・・・ユリ科ハナスゲの根茎を乾燥したもの。中国東北部・華北に自生する。成分としてはチモサポニン、キサントン配合体のマグニフェリンなどを含む。

●粳米(コウベイ)・・・・・・イネOryza sativa L.(イネ科Gramineae)の種子で、脱穀して精白しない玄米。でんぷん、デキストリン(dextrin)、ビタミン(vitamin B1)、oryzabran A~Dなど。

●甘草(カンゾウ)・・・『甘草の芽のとびとびのひとならび』(高野素十)

★白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)

http://www.tsumura.co.jp/password/m_square/products/tempu/pdf/034.pdf




■■■ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ■■■


ホーライ製薬(サイト版)治験についての話題のまとめ

治験で言う医療機関の長は理事長でもいいか?

べのした「今日の質問は何?」

有馬街道「治験を依頼している病院なんだけれど、医療法人なので病院長のほかに『理事長』もいるんだ。」

べのした「うん。理事長、いる病院もあるね。」

有馬街道「そんな場合、GCPで言うところの『実施医療機関の長』は病院長と理事長のどちらが妥当だと思う?」

べのした「GCP省令では「実施医療機関の長」の定義は明確には規定されていない。」

有馬街道「そうだね。」

べのした「一方で、医療法では「医療機関の管理者」(第4章 病院、診療所及び助産所 第2節 管理 第10条等)及び「理事長」(第6章 医療法人 第3節管理 第46条の3)がそれぞれ規定されており、「理事長」は医療法人の役員です。」

有馬街道「なるほど。」

べのした「両者の役割について、「医療機関の管理者」は第10条等に、「理事長」は「理事長は、医療法人を代表し、その業務を総理する。」(第46条の4)とそれぞれ規定されている。 」

有馬街道「病院長は「医療機関の管理者」は第10条等に該当するのね?」

べのした「そういうこと。そのうえで、治験を実施する上での実施医療機関の長の役割については、GCP第36条等に規定されているけれど、その内容は医療法による「理事長」というよりは「医療機関の管理者」に近いものと考えられる。」

有馬街道「なるほど。」

べのした「当該医療機関におきまして治験審査委員会が設置されていた場合、「理事長」が実施医療機関の長として治験審査委員会の設置者となると、医療法人が設置した治験審査委員会とみなされる可能性がある。」

有馬街道「おお!そうだね。となると・・・・・・。」

べのした「となると、医療法人設置治験審査委員会はGCP省令では認められていないんだよね。」

有馬街道「だよね。」

べのした「それからも、GCP省令上は、「理事長」が実施医療機関の長となることについて明確には規定されておりませんが、上記のような点を考慮しますと、B病院長が実施医療機関の長としての役割を担うことが望ましいと考えられる。」

有馬街道「となるね。了解。ありがとう!」

自分で考えること、と、考えるための知識

有馬街道「ところでさ、先週から、このホーライ製薬で、製薬協の『治験119』を紹介しているけれどさ。」

べのした「うん。」

有馬街道「こういう情報は個々の情報としても重要なんだけれど、製薬協の方が、「どういう論法」で回答しているかもとても重要だよね。」

べのした「そうだね。そういう論法が分かったら、いちいち、お伺いを立てなくても、自分で判断できるようにもなる。」

有馬街道「治験や薬の分野は複雑でたくさんの規制やガイドラインがあるから、それらの知識も蓄えておく必要があるけれど。」

べのした「いわゆるICHのガイドラインや、分野別の新薬の評価ガイドラインもあるし、学会等が公表している診療ガイドラインなんかもある。」

有馬街道「自分が担当する領域には、どんなガイドラインがあるか知っておく必要がある。」

べのした「たとえば?」

有馬街道「新薬臨床評価ガイドラインに関するシンポジウムなんかも開催されることもある。」

http://www.srsm.or.jp/lecture.html

べのした「新薬臨床評価ガイドライン集も売っている。」

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4840809224/horaihonoyomu-22/ref=nosim/

参考)日本癌治療学会「がん診療ガイドライン」

http://www.jsco-cpg.jp/


有馬街道「新人のみんな!頑張って勉強しようよね!!」

被験者の募集について

有馬街道「あのさ、今やっている治験の進捗状況が思わしくないんだ。」

べのした「そりゃ、困った。」

有馬街道「そこで、被験者募集を目的として、治験で対象としている疾患の患者団体に治験広告チラシを配布したい(事務局等に置いていただきたい)と考えているわけ。」

べのした「なるほど。そういう手もあるね。」

有馬街道「だけど、こういう場合、治験依頼者が患者団体に直接打診してもいいと思う?」

べのした「うん。大丈夫だよ。」

有馬街道「よかった。」

べのした「ただね、実施医療機関名、治験責任医師名及び診療科名等を記載するにあたっては、その該当病院の治験審査委員会において審査され、実施医療機関の長の承認を得た上で、当該医療機関において問い合わせに対応できることが必要だね。」

有馬街道「ほかに注意することはある?」

べのした「製薬協のサイトに『治験に係わる被験者募集のための情報提供要領<改訂版>』があるから、それを一読することをお薦めするね。」

http://www.jpma.or.jp/about/basis/guide/information.html

有馬街道「ほかには?」

べのした「これも参照して。」

質問番号:2008-51 被験者募集広告の掲示場所

http://www.jpma.or.jp/about/board/evaluation/tiken119/122.html


有馬街道「どんなことが記載されているの?」

べのした「医療機関広告として出している自施設の看板(街中等)に【疾患名治験実施中】をIRB承認があれば実施可能でしょうか?という質問だ。」

有馬街道「うん。それで?」


べのした「GCP省令では被験者募集に係る広告の手段に対する規定はありません。ただし、医療機関が主体となり行う広告については、医療法(平成20年4月1日医政発第0401040号「医療広告ガイドライン」等の関連規定を含む)に従った手段及び広告内容としておく必要があります注)。」

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/kokokukisei/

注)⇒治験依頼者が主体となるの広告においては、薬事法(平成11年6月30日医薬監第65号「治験に係る被験者募集の情報提供の取扱いについて」等の関連規定を含む)への対応が必要となります。

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/koukoku/iya_cos_ki/tuuchi/files/18-110630.pdf



有馬街道「う~~ん。やれやれ。で、院外の募集案内は可能なの?」

べのした「院外の看板による広告ですが、上記規制に対応しており、治験審査委員会の承認があれば可能と思われます、とのことよ。」

有馬街道「可能なんだ。」

べのした「ただし、病院内とは異なり、多くの一般の方々の目に触れることになりますので、記載内容や表現については十分に注意し、記載内容に変更があった場合には、速やかに修正を行う必要もあります(治験終了後も「治験実施中」のまま放置されることのないよう留意が必要です)。なお、広告にあたっては、あらかじめ治験依頼者の了解も得ておくことが望ましいものと思われます。 」


有馬街道「・・・・ということね。」

べのした「基本的な概念だけど、『治験の被験者募集案内』は『広告』に該当しない、ということも覚えておいて、損は無い。」

治験の実施に当たり被験者を募集するために情報提供を行う場合であって、治験薬の名称、治験記号等を表示しない場合は、同通知、「特定医薬品等の商品名等が明らかにされていること」に該当しないことから広告には該当しないこと

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/koukoku/iya_cos_ki/tuuchi/files/18-110630.pdf


有馬街道「なるほど。治験薬の名称や治験記号を表示しない、という条件つきなんだね。」

べのした「そういうこと。」

SAEがSAEでなくなった時の対応方法

有馬街道「あのさ、実施医療機関で発生した有害事象をSAEとして当該実施医療機関に文書で報告したんだよね。」

べのした「うん。それは大変だったね。」

有馬街道「ところがね、後にSAE非該当であることが分かったのよ。」

べのした「なるほど。そういう場合もあるだろうね。」

有馬街道「そこで、治験事務局に必要な手続きを確認したところ、特に手続きは不要であるとのことだったの。」

べのした「ほほー。」

有馬街道「それでいいと思う?どうしたらいいと思う?」

べのした「重篤な有害事象(SAE)として個別症例報告された事象が、その後の経過等によってSAEに該当しないと判断された場合、治験責任医師及び実施医療機関の長にはその旨を報告しておくことが望ましいね。」

有馬街道「そうか・・・・・・。治験責任医師には当然、報告しているんだけれど、病院長にも報告が必要か。。。」

べのした「そのうえで、治験審査委員会への審議依頼については実施医療機関の長が不要と判断されるのであれば、必要ないね。」

有馬街道「なるほど。」

べのした「ただし、当該事象によって治験実施計画書あるいは同意説明文書の改訂がなされた場合又は当該事象を治験審査委員会が審議した際に何らかの指示が出された場合もあるうるよね?」

有馬街道「可能性はあるわね。」

べのした「そんな時は、当該事象がSAEに該当しないことにより、これらの改訂や指示が当てはまらなくなった場合には、治験審査委員会にあらためて審議を依頼する必要があるね。」

有馬街道「そりゃそうだ。」

べのした「治験119の質問番号:質問番号:2010-10 実施医療機関へのSAE報告の取り下げ」を参照してね。

http://www.jpma.or.jp/about/board/evaluation/tiken119/185.html



IRBの情報が変わった場合の対応方法

有馬街道「ある病院でね、外部のIRBに審議を依頼しているところがあるのよ。」

べのした「うん。それで?」

有馬街道「その外部のIRBの設置者と住所が変わる。」

べのした「なるほど。」

有馬街道「そこで、問題なんだけれどさ、同意説明文書にも「IRBの情報」が記載されているので、その部分について改訂する必要があるかどうか、それと、再同意が必要なのかどうかなの。」

べのした「説明文書に記載されている治験審査委員会の設置者及び所在地の変更は、治験の事務的事項の変更に当たるものと考えられるね。」

有馬街道「うんうん。」

べのした「だから、治験に参加されている被験者の治験継続の意思に影響を与えるような情報とは考えられないので、文書による再同意の取得は不要だね。」

有馬街道「そっか。事務的事項の変更なら、再同意は不要なのね。」

べのした「それと、治験審査委員会の手順書等を事務所に備えて置くことにより一般の閲覧に供している治験審査委員会ということだったら、以下の対応も可能だね。」

当該治験審査委員会より、当該変更事項に関する文書を入手し、それを以って、現在エントリー中の被験者へ情報を提供し、加えて、その旨を記録として残しておく。



有馬街道「あらたな被験者はどう?」

べのした「今回の変更後に、治験に参加される被験者の方に対しては、最新の情報が記載された説明文書を提供し、同意を取得する必要がある。」

有馬街道「それは、まぁ、当然だね。」

べのした「治験119の質問番号:質問番号:2010-36 治験審査委員会の所在地等の変更に伴う被験者への同意説明文書の改訂の必要性」を参照してね。

http://www.jpma.or.jp/about/board/evaluation/tiken119/207.html



べのした「ついでに、質問番号:2008-41 治験審査委員会の議事要旨の公表に伴う再同意取得の必要性にはこんなことも言われている。」

http://www.jpma.or.jp/about/board/evaluation/tiken119/112.html

有馬街道「どんなこと?」

べのした「2009年4月1日から「IRB手順書、委員名簿及びIRB会議の記録及びその概要」を公表することになり、説明・同意文書にIRB設置者のホームページアドレスを記載する必要はありますが、すべての治験について、既に上記内容を公表しているかあるいは2009年4月1日から公表した場合、既にIRBで承認された説明・同意文書を改訂し、IRBの迅速審査で承認後、新規登録の被験者には改訂説明・同意文書で同意を得、同意済の被験者には文書で再同意を得る必要はありと思われますか? 」

有馬街道「なるほど、で、どうなの?」

べのした「説明文書の改訂がGCP 第28条第3項の治験審査委員会(以下、IRB)に関する情報の公表に伴うGCP第51条第1項第15号に関する事項のみであれば、GCPの改正に伴うもの(IRBに関する情報が公表されたことを被験者に周知するもの)であることから、GCP第31条第2項に基づくIRBにおける当該説明文書改訂の審議、並びにGCP第54条第3項に基づく当該説明文書を用いた被験者の再同意については、必ずしも必要はないものと考えます。」

有馬街道「うん。審議も再同意も不要だったのね。」

べのした「したがって、当該説明文書については、実施医療機関と協議の上、迅速審査とすることで差し支えないと考えます。」

有馬街道「そうよね。こういう事務的な変更こそ、迅速審査でやればいいのよね。」

べのした「うん。時々『迅速審査』という言葉に惑わされて、重篤な有害事象の審議を、『迅速審査』でやる場合があるけれど、それはだめだね。」

有馬街道「そんな時は緊急審査ということで、IRBのメンバーの方に集まってもらって、審議するとかだよね。」

べのした「で、さきほどの件だけど、IRBの事務的な変更等は、今回の改訂内容が当該実施医療機関内で実施されている治験に関する共通事項である場合には、実施医療機関と協議の上、当該事項のみを記載した、治験共通の説明文書を作成することも可能だということよ。」

有馬街道「なるほど。」

べのした「また、GCP運用通知において「平成21年4月1日以降治験審査委員会の会議の記録の概要を公開した後に、被験者に交付する説明文書から適用されること」と規定されていることから、これ以前に同意を取得している被験者に対して当該説明文書による再同意を取得する必要はありませんが、当該説明文書により当該情報を被験者に提供した旨は、医療機関において適切に記録しておくことが必要と考えます、だってさ。」

有馬街道「了解。参考にするわ。」



新人モニターが次にやること:どんなタイプの医師に対しても、治験の促進を交渉できるようになる

捨て猫「最後になったけれど『どんなタイプの医師に対しても、治験の促進を交渉できるようになる』というのはどういうこと?」

りんご姫「たとえば、治験に興味がある医師だけならいいけれど、そうでもない医師も多いよね?」

捨て猫「そうね。現実は・・・・・・・。」

りんご姫「そういう医師に対して、どういうアプローチをしたら、治験を促進できるか、どうしたら被験者を登録してくれるか、を考えるってことだ。」

捨て猫「どんなことを考えたらいい?」

りんご姫「まずは、徹底的に治験薬の開発意義を考えて、それを医師に訴えていく。」

捨て猫「今までの既存の薬と違う点、優れた点、臨床上の意義とかだね。」

りんご姫「ほかにも『ロジカルな医師』と『emotionalな医師』、『饒舌な医師』、『寡黙な医師』、など等。いろんなタイプの医師(CRC,治験事務局)がいるから、どういうタイプの人とも良好なコミュニケーションを取れるようにすることだ。」

捨て猫「たとえば、ロジカルな医師に対しては、どういうアプローチがいいの?」

りんご姫「そういう場合、こちらもロジックで攻めたほうがいい。emotionalな医師には感情に訴えるようにする、とかね。」

捨て猫「そのためには、どういうことに注意すればいいの? 勉強方法ってあるの?」

りんご姫「そうだね。たとえば、こういう本(↓)で勉強するといい。」


●人を動かし心をとらえるタイプ別ビジネス説得術

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448405101X/horaihonoyomu-22/ref=nosim/(アマゾン)

http://tinyurl.com/3lbct7x (楽天)



●決定版 ハーバード流“NO”と言わせない交渉術

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837907377/horaihonoyomu-22/ref=nosim/(アマゾン)

http://tinyurl.com/4yctx8t(楽天)



捨て猫「なるほど。どんなことに対しても、それに対する解決策が世の中にあるのね。」

りんご姫「困ったら、まずは、グーグルとアマゾンで検索してみよう。」

新人モニターが次にやること:治験事務局等からのGCPに関連する質問に答えられるようになる

捨て猫「次にモニターがやるべきこととして『治験事務局等からのGCPに関連する質問に答えられるようになる』とあるけれど、これはどうしたらいいの?」

りんご姫「まずは、ホーライ製薬の先週やっていたように、製薬協の『治験119』を通読して、今までにどんな質問があったのか、それに対してどういう答えが用意されているかを全て覚えるといいね。」

捨て猫「なるほど。過去に寄せられた質問は、これからも発生する可能性が高いものね。」

りんご姫「その次に、質問に対して、どういう根拠、どういうロジックで製薬協が質問に答えているかを分析する。」

捨て猫「うん。それって、先週の木曜日に言っていたことだね。」

りんご姫「そう。治験事務局から出された質問に対して、どういう視点で答えたらいいか、という筋道を覚えるといい。そのためには、まずは、質問の趣旨に最も近い、GCP省令は何条か?を考えるといいよ。」

捨て猫「と言う事はGCPの条文を全て知っていないとダメってことかしら?」

りんご姫「もちろんだ。GCPの条文を知らないモニターが時にいて、僕を驚愕させる。」

捨て猫「たとえば?」

りんご姫「たとえば、治験中に副作用が発生した場合、あるいは、間違って治験薬が過剰投与された場合、どうしたらいいのか、そんな場合、どこを見たらいいかを知らないモニターもいる。」

捨て猫「え?!信じられない・・・・。」

りんご姫「そんな場合は、治験薬概要書の最後の「治験責任医師に対するガイダンス」に記載されている、ってことを知らないモニターがいる。」

捨て猫「て言うか、治験薬概要書を作っている人もそれを知らないで、ガイダンスに記載されていなかったりして・・・・・最悪だ。」

りんご姫「答申GCPの『11.治験薬概要書』の『1 1 - 3 - 7 データの要約及び治験責任医師に対するガイダンス』の最後の1文にこうある。」


●先行する臨床経験及び薬理学的作用に基づいて、さらに被験薬の過剰投与や副作用の認識とこれらに対する処置方法に関しても、ガイダンスを提供するものでなければならない。


捨て猫「これ(↑)を知らないモニターがいる。残念ながらね。」

りんご姫「モニターの教育担当者も、これを教えることを忘れないでほしい。」

新人モニターが次にやること:SDVを1人でやれるようになる

捨て猫「どうしたら、SDVを一人でできるようになると思う?」

りんご姫「まずは、先輩モニターのSDVの補助をやることだね。」

捨て猫「そうだね。そもそもSDVとはどういうことをやるのか、を先輩モニターに同行して、体で覚えるってことが大切だよね。」

りんご姫「そういう補助をやりながら、担当する治験の領域の医学用語、カルテ用語、英語の単語を覚えていく。」

捨て猫「うんうん。それから?」

りんご姫「クライテリア(選択基準)を満たしているかどうかを確認するには、カルテのどこに着目したらいいのか、を覚える。」

捨て猫「既往歴も、どの程度、過去に遡ったらいいのか、臨床検査値に異常はないか、などの見方も覚える必要があるね。」

りんご姫「CRFに記載されていない有害事象が発生していないか、なんかにも注意できるようになること。」

捨て猫「先輩モニターがどういう点に着目しているか、カルテに記載されていることから、何を推測しているか、カルテに記載されていることと、CRFに記載されていることが矛盾していないか、をどういうロジックで考えているか、ということを同行しながら、先輩のやり方を見ながら学ぶってことだ。」

りんご姫「SDVマニュアルが作成されることも多いので、そのマニュアルに沿って、SDVができるようになる必要があるね。」

捨て猫「優秀な先輩モニターが持っているSDVスキル、SDV技術を学ぶ、盗む、真似る、ってことから始めるといいよ。」

新人モニターが次にやること:治験の現状を把握する

捨て猫「2番目にモニターがやることとして、治験の現状を把握するってあるけれど、これはどういうこと?」

りんご姫「自分が担当することになった治験が、今、どういう現状なのか、ってことだね。」

捨て猫「たとえば?」

りんご姫「目標症例数は何例で、現在、何例登録されているのか。それは目標値に対して何%なのか。」

捨て猫「なるほど。たとえば、目標症例数は400例で、現在、200例が登録されている。この数値は目標としている『半年で200例登録する』ことに対して80%の達成率だ、ということね。」

りんご姫「そう。それで、例えば、目標値を下回っている時は、どういう対策があるのか、自分ならどういう対策を練るか、とかだね。」

捨て猫「対策って?」

りんご姫「目標に対して常に下回っていたら、何が問題なのかを分析する。治験責任医師が治験に興味を示さないとか、そもそも選択基準・除外基準が厳しすぎたとか。」

捨て猫「治験責任医師が興味を示さないってことに対しては、まだ、対応があるけれど、そもそも選択基準・除外基準が厳しすぎた場合、対応策なんてあるの?」

りんご姫「そこを考えるって、わけ。例えば、僕の過去の事例で言うと、更年期障害の治験だったんだけれど、最初の頃は、大学病院でやっていた。」

捨て猫「うん。そだろうね。治験と言えば、大学病院、って時代があった。」

りんご姫「ところが、大学病院に通院している人って、更年期障害以外にも何らかの病気を併発していることが多い。糖尿病とか高血圧とか、卵巣がんとか。」

捨て猫「なるほど。それは大いにあり得る。」

りんご姫「となると、除外基準に抵触する患者さんが多くて、治験がなかなか進まなかった。」

捨て猫「そうだろうね。」

りんご姫「そこで、治験を実施する医療機関を大学病院から、市民病院やクリニックレベルに変えて治験をやった。」

捨て猫「どうなった?」

りんご姫「今度は、除外基準に抵触する人が少なくて、純粋に更年期障害の患者さんがたくさん、集まるようになったよ。」

捨て猫「なるほどね。プロトコルを嘆く前に、やれることがないか、考えるってことだね。」

新人モニターが次にやること:プロトコルを完璧に覚える

捨て猫「今年入社してきた新人モニターもようやく、モニター任命試験も終わり、合格した人たちが、正式に治験プロジェクトに配属されたね。」

りんご姫「ところで、その新人たちは、次は何をしたらいいの?」

捨て猫「うん。とりあえず、GCPは覚えたし、治験の流れも、座学で習った、と。」

りんご姫「外勤同行のOJTも5回やって、治験の現場の雰囲気も分かったところだね。」

捨て猫「じゃ、次にやるべきことは次の5つだ。」


●1)正式に配属されたプロジェクトのプロトコルを覚える。治験責任医師等に完璧に説明できる。その治験に関するどんな質問にも答えられるようにする。


●2)その治験の現状を把握する。治験は予定どおり進んでいるのか。課題はあるのか。課題に対して、どんな解決策があるのか把握する。


●3)1日も早く、モニターとして独り立ちできるようにする。そのためにはSDVを1人でもできるようになる。


●4)治験事務局等からのGCPに関連する質問に答えられるようになる。GCPで明確に記載されていない、グレーゾーンの質問にも答えられるようになる。


●5)どんなタイプの医師に対しても、治験の促進を交渉できるようになる。


りんご姫「なるほど。結構、難しいところがあるな。」

捨て猫「例えば、『●1)正式に配属されたプロジェクトのプロトコルを覚える』だけど、まずは、全文、丸暗記できるほど、読み込むことが必要だ。」

りんご姫「丸暗記って、どの程度なの?」

捨て猫「その治験の選択基準、除外基準はそらで言える。併用禁止薬、併用禁止治療法を言える。プライマリーエンドポイントの評価基準が言える。もし、特定の重要な有害事象が規定されているなら、それを言える。」

りんご姫「なるほどね。確かに、このあたりは、基本だね。時々、クライテリアを言えないモニターもいるからな・・・・・・・。」

捨て猫「プロトコルに記載されていることを覚えておくだけでは駄目だね。」

りんご姫「どういうこと?」

捨て猫「たとえば、選択基準の設定根拠が言える。プロトコルでは明確に規定されていない、言葉の定義、やって欲しいこと、実際にやって欲しいところ、なんかも把握しておく。」

りんご姫「そうだね。治験責任医師等にプロトコルに対して質問された時に、何でも答えられるようになる必要があるね。」

捨て猫「だから、プロトコルやCRFに対するQ&Aが作られることが多いけれど、そのQ&Aも全部、覚えておく必要がある。」

りんご姫「うんうん。それはSDVにも関連するしね。」

捨て猫「こう考えてくると、1人前のモニターになるには、まだまだやることがたくさんあるよ。」

会議が停滞したら?

モニ太郎「会議の参加者が勝手なことを話さないようにするには、実は、もうひとつ、やり方がある。」

パチョレック池上「どういう方法?」

モニ太郎「ゴールと論点を明確にしても、それでも会議の場が停滞したり、荒れたりすることがあるよね?」

パチョレック池上「うん。あるね。」

モニ太郎「会議が停滞したり荒れたりした場合は、誰かが交通整理し、議論を「ドライブ」する必要がある。」

パチョレック池上「ドライブって?」

モニ太郎「会議で、誰もかれもが、好きな方向に話始めたら、司会者がホワイトボードにその時の論点を書く。」

パチョレック池上「うん。」

モニ太郎「そうすれば、会議に参加者は自然とホワイトボードに書かれた内容に向かっていく、というようなことだ。」

パチョレック池上「なるほどね。」




モニ太郎「会議の中身を十分に理解してもらうために、「みなさん、ちゃんとわかっていますか?」などと言っても無駄だ。」

パチョレック池上「そんな時はどうするの?」

モニ太郎「異なるバックグラウンドを持つ人が、誤解なく、短時間に会議の中身を理解するには、(1)事実をベースに話し合う、(2)議論の中身を「構造化」して本質をつかむ、という2つが必要だ。」

パチョレック池上「誤解、対立、停滞することなく、ひとつの結論を導くには「事実」をベースに話し合うことが必要ってことね。」

モニ太郎「会議が揉める大きな理由のひとつに「バックグラウンドの違いで事実認識が異なる」ということがある。」

パチョレック池上「あるね。」

モニ太郎「事実ベースとは、会議の参加者同士が誤解をしないように、お互いの議論の前提や根拠を明らかにした上で、着実に議論を積み重ね、深めていく、ということだ。」


パチョレック池上「治験が促進されるためには、事実ベースで話しあおう。」

モニ太郎「現実を直視しようね。」

パチョレック池上「治験が進まないのは、患者さんが治験に参加してくれないからだ。」

モニ太郎「なぜ、患者さんは治験に参加してくれないのだろう?」

パチョレック池上「患者さんは治験を怖がっているからじゃない?」

モニ太郎「なぜ、あなたは治験に参加したくないのですか? というアンケートをとればいい。」

論点について

モニ太郎「最終的なゴールだけでなく、その瞬間に話すべき、1つひとつの論点も共有していることが重要だよね。」

パチョレック池上「論点というと?」

モニ太郎「論点とは、最終的に結論を導くために決めなくてはならないポイントのことだ。その決めなくてはいけない1つひとつのポイントに集中し、着実につぶしていくことが重要だ。」

パチョレック池上「例えば、部内のコミュニケーション改善というテーマにおいて「実際に実行する改善策を決める」というゴールに向けて会議を開催し、「部内会議の開催頻度はどの程度とするべきか?」という論点を議論していたとするね。そんなときに、「部内会議に出なかったら罰金というのはどうだろう?」という発言(異なる論点)が出てきては、決まるものも決まらない。」

モニ太郎「そうだね。コミュニケーションとは「質問⇒回答」という流れで行われるものだ。そうでなければ、ただの独り言、独演会になってしまう。」

パチョレック池上「うん。会議では、同時には「ひとつの論点」しか話せないはずだ。会議の会話は、何か質問、すなわち、論点があり、それに対して回答を各人がしている、という形になるべきだよね。」

モニ太郎「同時に、同一の論点について各自が回答していればたいがい議論は深まっていくものだ。」

パチョレック池上「でも、実際の会議では、論点がどんどんズレていくということが多々ある。」

モニ太郎「そもそも、「今、話すべき論点」自体が明確になっていないこともけっこう、ある。」

パチョレック池上「議論を積み重ねて深めていくことが必要な会議では、そのとき、そのときで、「今、話すべき論点」にもっと集中すべきだよね。」




**********************************


「今、モニターの質を上げることで業界では何ができるのか?」

「モニター認定試験を実施すべきか、否か?」

「モニターを資格制度にすることに賛成か、反対か?」


**********************************



モニ太郎「・・・・・というような論点を明確にして会議をやっていこうね。」

結論が出ない会議

モニ太郎「なんで会議で結論が出ないのだろう?」

パチョレック池上「まず考えられることは、会議の参加者が勝手なことを話している、という状態だね。」

モニ太郎「うむ。あるある・・・・・・。」

パチョレック池上「次に、会議の中身(議論する内容)を参加者が十分に理解していない。」

モニ太郎「あるある。」

パチョレック池上「それと、やっぱり、会議の参加者に一体感がない会議だね。」

モニ太郎「チームスポーツをやったことがある人であれば、チームに一体感がある場合とない場合で実力以上の差が出ることを実感している人が多いと思うな。」

パチョレック池上「人間、論理だけでは納得感のある結論は出ない。」




モニ太郎「勝手なことを話させないようにするにはどうしたらいいんだろう?」

パチョレック池上「勝手なことを話さない!と言っても無駄だ。だから、その日の会議でのゴールがなにかを共有しよう。」

モニ太郎「そもそも、会議の瞬間、瞬間でどんな論点について話せばよいのかが分かっていない人もいる。」

パチョレック池上「ゴールの認識はとても重要だよね。」

モニ太郎「そうだね。『治験の促進』という議題でも、治験を促進するアイデアを集めるだけなのか、実際に実行する改善策を決めるのか、そもそも、治験が促進しないと何が悪いのかを認識するのか・・・・・・・等などで話し合いが大きく変わるからね。」

パチョレック池上「そのためにも、会議の名前をできるだけ具体的にするといい。」

モニ太郎「たとえば、『治験の促進におけるモニターの役割』とか『治験の促進のために被験者登録を進める方法を考える』とか。」

一体、会議の何が難しいのか?

モニ太郎「そもそも、どうして会議って難しいのかな?」

パチョレック池上「それは、相手がいること、だからじゃない?」

モニ太郎「どういうこと?」

パチョレック池上「たとえば10人の会議だと、10人分の考えがあり、その中から最終的には1つの結論を導かないといけない。」

モニ太郎「そうね。そのプロセスをコントロールするのが大変だよね。」




***** よろしくない会議の例 *****

「今日は治験の促進についての会議です。」(そもそも議題が抽象的)

「治験の促進はモニターの能力向上が必須だ。」

「モニターもそうだけど、CRCの人数も少ない。」

「CRCって、全国で何人いるんだろう?」(話がそれている)

「全国で2000人ぐらいじゃない?」

「いや、3000人ぐらいはいるよ」(そんなこと、今の会議ではどうでもいい。)

「治験の促進と質の兼ね合いが難しい」(どんどん話が広がっている)

「でも、治験の質はオーバーリアクションっていう話もあるよ」(もはや、収集がつかない状態)


*********************




モニ太郎「会議の中で結論を出すためには、どんな能力が必要だと思う?」

パチョレック池上「それは、バラバラの力を集める能力だと思うね。」

モニ太郎「なるほど。確かに、最初はバラバラの人間がバラバラの考えを持って集まるからね。」

パチョレック池上「10人いたら、10人が納得する結論に向かって、臨機応変にゴールに近づける力が必要だ。」

モニ太郎「一体感を持たせる技術も必要かも。」

パチョレック池上「そういう結論を出す技術・能力は司会者だけに必要なのかな?」

モニ太郎「そんなことはない。他人まかせの会議では絶対にいい結論なんか出ない。会議の参加者全員が必要な技術・能力だ。」

パチョレック池上「全員が、『どうやったらゴールにたどり着けるかな』ということを考えながら議論を進める必要があるね。」

モニ太郎「『偉い人』に会議を任せていたら、ろくな結論にならない・・・・・・・。」

2011年9月11日日曜日

世の中に溢れる「無駄な会議」

モニ太郎「ね、なんかさ、うちの会社、会議が多くない?」

パチョレック池上「多いね。とは言え、どこの会社も多いと思うけれど。」

モニ太郎「たとえ会議が多くても、それが生産的な会議なら、まだ我慢できるけれど、非生産的な会議、ストレスが溜まるだけの会議は嫌だね。」

パチョレック池上「そうそう。こんな(↓)会議ない?」




●話がかみあっていない会議

●かっこいいけれど、抽象的な言葉だらけで、一見すると「高尚な」会議。でも、何も決まらない会議。

●自分の自慢だらけの会議

●誰かひとりの独演会になっている会議

●その話、今、関係ないだろ? という話が多い会議

●重箱の隅をつついているだけの会議

●「で、今日の会議は何の会議だったの?」という感想が聞ける会議

・・・・・・・etc.




モニ太郎「あるある!あるねー、そういう会議。」

パチョレック池上「で、どうしたらいいと思う?」

モニ太郎「まずさ、『会議の目的』と『会議のゴール』を会議の冒頭で決めることね。」

パチョレック池上「あとさ、会議の参加者、全員が『今日の会議で絶対にカタをつけるぞ』という意識を持たせるのも重要だよね。」

モニ太郎「会議にかかるコストって、膨大になる。一度、計算してみるといい。」

パチョレック池上「会議の参加者の月給を時間で割って『時給』を出し、それを会議の時間にかけると、恐ろしくなるほどの人件費がかかっていることがわかるね。」

モニ太郎「ぎゃくに、どんな会議がいい会議だと思う?」

パチョレック池上「ひとりでは考えつかないような素晴らしいアイデアを生み出す会議だね。」

モニ太郎「会議が終わった瞬間に『よし!』と思える会議もいいよね。」

パチョレック池上「今日の会議では、これが決まりました、と言える会議とか。」

モニ太郎「会議の最後に必ず、それを言うようにしようよ。」